実はたくさんある!?名前に「ホルン」が付く楽器 

突然ですが、「ホルン」というとどんな楽器をイメージされますか?
皆さんがイメージされるのは、カタツムリのような丸い金管楽器ではないでしょうか?

 

ホルン(英:Horn 伊:Corno)という言葉は元々「動物のツノ」という意味で、動物のツノなどで作られた楽器(角笛)もホルンと呼ぶようになりました。

実はホルンと名のつく管楽器は、上の写真の楽器だけではないのをご存知でしたか?

今回はその中の5つをご紹介いたします。

5つの「~ホルン」

①ホルン(フレンチホルン)

フレンチホルンは先述のいわゆる「ホルンといえば」の楽器です。
2cmほどの唄口から、約360cmの管を経て、ベルの先は30cmほどまで広がっています。
演奏時には演奏者の後ろにベルが向いていて、ベルの中に手を添えて楽器を支える珍しい構造をしています。
「世界一難しい金管楽器」としてギネスブックに登録されるほどコントロールが難しいと言われています。
伸びやかで柔らかい音色も荒々しく勇ましい音色も表現できる魅力的な楽器です。

②フリューゲルホルン

フリューゲルホルンは、トランペットよりも縦に長い金管楽器の一種です。
あのサクソフォンを考案したアドルフ・サックス氏によって考案された金管楽器の1つでもあり、その楽器たちをまとめて「サクソルン属」と呼ばれます。
トランペットよりも大きく見えますが、管の長さはトランペットと同じで、音域も同じです。
トランペットのマウスピースと同等のマウスピースを用いるなど、共通点が多いため、トランペット奏者によって演奏されることも多いです。
トランペットより管が太く、ベルの直径が大きいため、深く甘い音色です。

名前のフリューゲルとはドイツ語で「翼」という意味で、
・形が翼に似ているから
・元になった楽器が集団での狩猟に使用され、陣形を組んで、翼と呼ばれる位置の仲間にその楽器で合図を送っていたことから
…など語源は諸説ありそうです。

ちなみに、ドイツ語でグランドピアノを「フリューゲル」というそうです。こちらは形が由来と言われても合点がいきますが…

③バリトンホルン

吹奏楽で使われることの多いユーフォニアムによく似た楽器です。
ユーフォニアムと同じ音域ですが、管が細く、明るい丸みがありつつも艶のある音色です。
弦楽合奏における、チェロの役割を受け持つとも言われ、メロディでもハーモニーでも活躍します。

ひとくちに「バリトンホルン」といっても国によって示す楽器が微妙に違っているのが複雑なポイントです。

(サクソルン属の国ごとの呼び方違いについては、来月ご紹介できればと思います!)

④アルトホルン(テナーホルン)

上のバリトンホルンを一回り小さくしたような形状です。
明るく優しい音色で、コルネットとトロンボーンの間のような音色と言われることもあります。

管弦楽で使われることはほとんどありません。
戦前の日本の吹奏楽では使われていたそうですが、現在では使われなくなりました。今でも「金管バンド」と呼ばれる編成では見かけます。

⑤イングリッシュ・ホルン(コール・アングレ)

これまで金管楽器を紹介してきましたが、こちらは木管楽器です。
ダブルリードを使って発音するオーボエの仲間です。
オーボエよりもすこし大きく、ベルが丸く膨らんでいます。
すこし物悲しいような独特な音色が特徴です。
聞き慣れない名前ですが、

  • ドヴォルザーク 交響曲第9番 「新世界より」 第2楽章
  • チャイコフスキー「くるみ割り人形」より『アラビアの踊り』
  • ジョン・ウィリアムズ 「スター・ウォーズ」組曲(「小人のジャワ族」)
    などで活躍し、どこかで一度は音色を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

おわりに

最後までご覧いただきありがとうございます!
「~ホルン」とつくと金管楽器に思えてしまいますが、実は木管楽器にもホルンはあるのです。

今回はご紹介できませんでしたが、アルプホルン、バセットホルン、ポストホルンなど、まだまだたくさんの「~ホルン」が存在しています。

「他にもこんなことが知りたい!」などご意見、ご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

当店では、

  • フルート/ピッコロ
  • クラリネット
  • オーボエ
  • サックス
  • トランペット/コルネット
  • ホルン
  • ユーフォニアム
  • トロンボーン
  • マウスピース/リガチャー

といった管楽器やその周辺の商品も広く取り扱っております。
買取・販売どちらでもお気軽にご相談ください!

お気軽にコメントしてください。

内容に問題なければ、コメントを送信してください。
コメントは承認後に公開されます。