ファズ沼にようこそ 

エレキギターは個人の趣向でカスタマイズして音を出せるので
機材選び以外にもこだわりだせばキリがない部分があります。
ポピュラーなところでいうと、
本体のピックアップの交換。コンデンサの交換。
真空管アンプの真空管を交換する。ジャズコの使い方。
ヘッドにヘアゴムを巻いてヘッドの鳴りを殺したり。
エフェクターは電池か、パワーサプライにこだわるのか。

まだまだありますがこの辺で….
そんな闇が深いエレキギターの世界なので、ハマるとなかなか抜けられない様々な”沼”が存在します。
今回は、有名(!?)なファズ沼の入り口を用意したので自己責任で下記を読み進めてみてください。
(ギターを初めたばかりの人にもわかる内容を心がけますので、既にドップリ沼に入っている方は引き続き沼をお楽しみください)

そもそもファズはどんなエフェクターなのか

オーバードライブもディストーションもなかった1960年代、アンプのボリュームを上げて音を歪ませるだけだったギターシーンに現れたのがファズです。
ジミ・ヘンドリックスが使っていた「Fuzz Face」の誕生したのが1966年のことです。
ギター側のボリューム操作に繊細に反応するので、縛ればクリーン、少しあげてクランチ、マックスで過激な歪みと、
手元だけでかなりのトーンを使い分けることが可能です。

ファズフェイスはファズの中でも特にシンプルな構造をしているので、入力信号を弱めると歪ませる事が出来なくなり、
ジャリンとした鈴が鳴っているようなクランチサウンドを作れます。

簡単にいうと”トランジスタという部品に電気信号を突っ込んで独特な歪みを得ている”というエフェクターです。

ファズ使いのトランジスタ二択(ゲルマニウムorシリコン)

ファズにはゲルマニウムかシリコンかの二択があります。(ここではデジタルのファズは除きます)

—-ゲルマニウム
ゲルマニウム・トランジスタはゲルマニウム鉱石を用いたトランジスタです。
気温や湿度によって、ザラついたうねりのあるサウンドや、サスティーンが削れたサウンドに、と安定性に欠ける面があります。

中低域の強調されたウェットなサウンドに魅了されるギタリストが多くいます。
今は作っているブランドもありますがゲルマニウムトランジスタのファズの新製品が姿を消していた時期があります。
初期のファズにほんの短期間だけ使われていた時期があり、その後空白の期間があるので
この初期の期間のファズは中古市場で高値で売られています。

—-シリコン
シリコン・トランジスタはゲルマニウムのものよりも後に開発された、安定した動作のトランジスタです。
高域が強調されたジリジリ、カラッとしたサウンドで、現代的な歪みのサウンドです。 シリコン・ファズで有名なのが、BOSS FZ-3です。
こちらは生産終了しており後継機種のFZ-5がデジタル回路となっているので
アナログ回路のFZ-3のほうにこだわるギタリストもいます。

ファズの奥深さとは

簡単な説明が終わりましたが、なぜファズ沼と呼ばれるのか。
ポイントは
・ファズは構造が簡単なので1つ1つに個性があり、高いものが自分の求めているサウンドとは限らない、安価なものは安価なものでそれ独特のサウンドがある。
・電池、電源の違いで音が変わる。
・ゲルマニウムのファズは温度でサウンドがかわる。
・ゲルマニウムのファズはギターから直につなぐのが良い。(つなぎ順やスイッチャーに組み込む際に悩むことになる)
つなぎ順に関していえば、ワウの後段にゲルマニウムのファズを置くとインピーダンスの関係でワウが効かなくなるという話も…
・自作をする際に、パーツ一つ違うだけでサウンドに影響する。

あとがき

ここまで書きましたが、
ギターが弾ける人はモテるというのが幻想だということがよくわかる記事ですね…
電気街で電子パーツを見てニヤニヤできるようになるとそんなことどうでもよくなりますけどね!
ギターを弾いていてそれだけで楽しいので良しとしましょう。
ここまでご覧いただきありがとうございました!!

エレキ担当:丹

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