クラリネットの語源は「小さなトランペット」? 

タイトルにも書きましたが、クラリネットの語源は「小さなトランペット」。

ご存知でしたでしょうか?

今回は、クラリネットの語源から見える2つの楽器の意外な関係についてご紹介いたします。

トランペット

金管楽器の祖先を辿ると新石器時代まで遡り、旧約聖書にも「ラッパ」が度々登場することからも歴史の長さが見て取れます。

トランペットの祖先は、筒状のまっすぐな楽器でした。
ピストンを使って倍音以外の音程を演奏できたり、唄口からベルにかけて一回転するように曲げられていたり、先端に向かって大きく広がったベルをもった、現在のカタチになるまでに、すこしずつ進化してきました。

また、形の進化に伴い、ツィンク、トゥベクタなどと、名前も変化してきました。
15世紀ドイツでは、用途や音域によってトランペットを呼び分けており、メロディーを演奏する高音域専門の小型のトランペットを「クラリーノ」と呼んでいました。

クラリネット

クラリネット(clarinet(英)、Klarinette(独)、clarinette(仏)、clarinetto
(伊))という楽器の名前は、
Clarino(クラリーノ)にet(小さいという意味の接尾辞)を合わせて名付けられました。

クラリネットの祖先はシャリュモーというフランスの古楽器であると言われています。
このシャリュモーにキィを付け、音域を広げて、現在のクラリネットへと進化していきました。

現在でもクラリネットの音域を表す4つの領域のうち、最低音域を「シャリュモー音域」と呼ぶことからその名残が見てとれます。

木管楽器であるクラリネットの名前の由来がなぜトランペットの祖先なのでしょう?

シャリュモーを改良したクラリネットは、これまでよりも高い音域が出せるようになりました。
その高音域の音色がクラリーノ(昔のトランペット)の音色と似ていたことが由来のようです。

おわりに

それぞれ、名前が付いた当時から進化を続けて、今では「音が似ている」と思うことはあまりありませんが、
見た目も構造も違うトランペットとクラリネットにこのような関係があったなんて、面白いですね。

フルートの語源もそうでしたが、楽器の名前が楽器の名前の由来になっていることも多いのかもしれません。

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