メタリカの2代目ベーシストであるクリフ・バートンが使用していたAria Pro II SB-1000をイメージし製造された「Aria Pro II SB BLACK’N GOLD-I」を買取させていただきました。
80年代前半の短い期間に製造された貴重なモデルで、シリアルナンバーから1982年製と思われる個体でございます。
この様な楽器の製造年に関しましては、お客様よりお問い合わせをお受けすることも多く、皆様も気になるところではないでしょうか。
本ページでは、Aria Pro IIというブランドと、そのシリアルナンバーの読み解き方についてご紹介していきたいと思います。
Aria Pro II とは
1966年頃から「Aria Diamond」ブランドでギターを販売していた荒井貿易が、アコースティックギターとの差別化を図り、1975年に立ち上げたギターブランドです。
発足当初は、FenderやGibsonのコピーモデルが中心のラインナップでしたが、80年代に差し掛かる頃からオリジナルモデルを開発、「PE」「RS」など歴史に名を残す名器を世に送り出しました。
当時はフジゲンと共にジャパンメイドギターの礎を築いたマツモク工業が製造を任されており、その完成度の高さから国内はもちろん海外アーティストにも多く愛用されていました。
【使用アーティスト】
- 渡辺香津美
- 松原正樹
- ジェイル大橋
- 福山雅治
- 浅井健一
- クリフ・バートン(Metallica)
- ジョン・テイラー(Duran Duran)
- ルディ・サーゾ(Quiet Riot、Whitesnake)
など(敬称略)
シリアルナンバーの読み解き方
Aria Pro IIはオフィシャルにシリアルナンバーの読み方をアナウンスをしていないため、ここでは通説となっている製造年の見分け方をご紹介します。
6桁のシリアルナンバー
シリアルナンバーの頭2桁が製造年を表します。
(例:76XXXXでは1976年製となります。)
70年代に多く見られる形式ですが、90年代の個体にも稀にこのシリアルナンバー形式が存在するようです。
また、1975年から1979年の間に製造されたもので、
最初の3桁が月月年を表しているという情報もございました。
7桁のシリアルナンバー
80年代の形式で、シリアルナンバーの頭1桁が製造年の1の位を表します。
(例:20XXXXXでは1982年製となります。)
8桁以上のシリアルナンバー
90年代以降に見られ、シリアルナンバーの頭2桁が製造年を表すことが多い形式です。
いかがでしたでしょうか。
「欲しいこのギターは何年製?」
「自分の楽器はいつ生まれたんだろう?」
というときに本ページの情報がお役に立てば幸いでございます。
ベース、ドラム、アクセサリ担当:前田
コメント
Aria Pro II TS-500 model
シリアル番号 059057 を所有しておりますが
何年製か教えて下さい。
コメントありがとうございます。
どうやらご紹介しているリシアルナンバーの読み方には当てはまらないようですね、、
過去のカタログを調べてみますとTS-500は1979年のカタログで初登場し1983年まで掲載されていました。
初期はフェンダーのような6連ヘッド、1981年頃からギブソン3対3ヘッドなど仕様の変更があったようですので、
仕様から1979~1980か1981~1983製造まで絞れます。
そこからはパーツ類のデイトが確認できないと正確な製造年の特定は難しいと思われます。
海外のAria pro iiファンの方から教えてもらって知ったのですが、
Dec.1975-Nov.1979 までのシリアルは、最初の三桁が月月年を表しているようです。
つまり059057は、05が5月、その次の9が1979年を表しています。1979年5月の57本目に作られたギターだと思います。
私自身70年代末に生産されていたアリアのBCリッチコピーで098から始まる6桁シリアルのギターを所持していて、1978年9月の製造であると教えてもらいました。
にっしー様
ご教授いただきありがとうございます。
勉強不足でお恥ずかしい限りです。
確かに仰られている読み方でモデルの製造時期とも合致するのでかなり信憑性が高そうですね。
もう一度調べなおして記事の訂正をおこなわせていただきます。