ご存じの方は多いと思いますが、
LM400はLudwigを代表するスネアドラム、50年代から製造され続けている非常に歴史のある「Supraphonic」の深さ5インチモデルです。
※1963年までは「SUPER-LUDWIG ALL-METAL SNARE DRUM」の名称で販売。
ジェフポーカロ、スティーブガッド、リンゴスターなど多くの名ドラマーに愛され、
「ドラマーなら必ず通る」「メタルスネアの基準」と言われる超定番、大げさではなく世界で1番売れているスネアではないでしょうか。
今回はこのLudwig LM400をご紹介していきたいと思います。
仕様
・シェル
ラディアロイというアルミ主体の合金ににクロームメッキを施したシェルを採用しています。
ヴィンテージは合金の配合率などが現行品と違うという推測が立っており、サウンドに違いがあるそう。
※発売当初はブラスシェルだったそうですが1961年ごろに現在と同じラディアロイにマイナーチェンジ。
・ストレイナー
P-85。1968年に登場しマイナーチェンジを重ねつつ現行品にも採用されています。
ロック機能などはないのでスナッピーが演奏中に緩みやすいなどの弱点はありつつも、
使用者が多いのはシンプルなストレイナーも魅力的なラディックサウンドを作る1部ということでしょう。
緩み防止機能の付いた新型ストレイナーP-88もポン付けで交換可能なのでおすすめです。
・フープ
10テンションのスチールプレスフープ
現行品は2.3mm厚ですが80年代に入るまでは1.6mm程の厚みのフープが採用されていました。
現行品とヴィンテージのサウンドの違いはフープの厚みによる要因も大きいと言われています。
・ラグ
インペリアル・ラグ
サウンド
基本的にはメタルらしく明るくキレのサウンド。
アルミのクリスピーさにクロームメッキの硬さが加わり音量感も必要十分な最高なバランス。
チューニングレンジも広く、ロックやポップス、ジャズにいたるまで何でも来いの懐の深いスネアです。
オールラウンダーといっても癖がないわけではなく、Ludwigらしい強めキャラクターは持ちつつも前に出すぎず引っ込みすぎず、
多くも名盤に収められた説得力のあるサウンドです。
いかがでしたでしょうか
スネアドラムのワールドスタンダードLudwig LM400。
初めてのスネアはもちろん、通ったことのない方は持ってて損はないので手に入れてみては?
ベース、ドラム、アクセサリー担当:前田
オマケにLudwig Supraphonicの歴史をちょろっと紹介します
1958年頃:SUPER-LUDWIG ALL-METAL SNARE DRUM発売
(トランジションバッジにストレイナーはP-83)
1960年:キーストーンバッジ
1961年:インナーミュートのスイッチが円形からベースボールバッタイプに変更
この辺りでシェルの素材がブラスからアルミに切り替わったそうです。
1963年:名称をSupraphonicに変更
1968年:1インチの円形ノブマフラーが登場
P-85が登場、12穴のブラックフェイスタイプ
1969年:ブルー&オリーブ・バッジ(菱形、流線型ロゴ)
1970年:シェル内部にLud-a-loyのステッカーが貼られるようになる
1979年:ブルー&オリーブ・バッジの尖端部分が丸くなる
1980年:P-85が2穴タイプに変更
1984年:P-85が現行タイプに変更
1988年:モンロー・キーストーン・バッジ
90年中ごろ:ラグにラバースペーサーが装備されるようになる
インナーミュート廃止
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