最近はバンドの音楽というのが2000年代初頭や90年代以前80年代と比べればニッチなものになってしまいました。
「ライブのお客さんもギターやベースをやっている」同業に見られることが多いのではないでしょうか。
当然、「やってる側視点」の意見は「うるさいな、放っといてくれ」と言いたくなるものが多々あります。
自分でも気付いている、言われたくないところを突かれることがある状況ということです。
「いつも同じコード進行」「〇〇の曲と同じコード進行」と言われると気にしなくてもいいことなのに悔しい思いをさせられることもあるでしょう。
逆に「あの曲の展開する場所、コード進行どうなってるんですか!?」と聞かれると嬉しいのが「やってる側」でもあります。
今回はコード進行のマンネリ化に悩まれている方にひとつアイディアを提供したいと思います。
無意識で作曲に使っている人もいる部分なので「ふーん」と軽く読み進めてください。
※理論はほぼ語らず。コード進行を弾いて体感できる記事になるように工夫してみました。
選択肢を増やしましょう
なぜ、コード進行がいつも同じと言われるか。
「選択肢が少ない」というのが大きな要因です。
Key:Cだと C、Dm、Em、F、G、Am、Bm♭5の7種類が基本的に使えるコードです。
そりゃ、7種類を使いまわしていたら組み合わせは限られてきます。
注:(Cmaj7、Dm7、Em7、Fmaj7、G7、Am7、Bm7-5)はコードの構成音を1音足しただけなので同じものとします。
key:CのときのFがサブドミナント、Gがドミナントと呼ばれるコードで、なんか不安定なのでトニックコードのCに戻りたくなる。
ぐらいはコピーをしてきた方ならなんとなく本能的に知っている部分かと思われます。
・C~F~G~C
・Am~Dm~G~C
・C~Em~F~C
あたりを弾いたら”コードの役割”を感じられるのではないでしょうか。
今回はこの感覚を利用します。
コードの役割が似ているところから借りてくる
結論からいうと、おなじトニックを持つKeyからコードを借りてきます。
今回のケースで言い直すと「Cに戻ったら曲が終われそうだな。という感覚が似ているKeyからコードを借りてきます。」
(Key:Fの場合はKey:Fm)
今回はKey:Cm に登場していただきます。
Cm、Dm7-5、E♭maj7、Fm7、Gm7、A♭maj7、B♭7 の7種類がKey:Cmのときに基本的に使えるコードです。
Key:CのときのCmaj7、Dm7、Em7、Fmaj7、G7、Am7、Bm7-5と混ぜて遊んでみましょう。
・A♭maj7~B♭7~Csus4~C
例えば・A♭maj7~B♭7~Csus4~C を弾いてみていただくと、「クラシックで聴いたことがある!」「アニソンで聴いたことある!」
のような反応がかえってきそうなコード進行になります。
(Csus4つかったのは大目に見てください笑)
A♭maj7とB♭7を借りてきたことによって、教則本で初心者が繰り返し練習していたようなコード進行・C~F~G~Cから脱却した響きが広がります。
・C~F~G~C が悪いと言っているわけではありません。
選択肢が増えたうえで選ぶ・C~F~G~Cは「必要だから使った」と言えるのではないでしょうか
他にも例をあげると
・C~F~Fm~C
・Am~Dm7-5~G~C
・Cm~Fm~B♭7~E♭maj7
※Dm7-5はDdim(Dディミニッシュ)と同じコードの押さえ方でも大丈夫です。
あとはマイナー側にも応用してスパイスを加えることが可能です。
・Ddim~G7~Cm (Cハーモニックマイナースケールで速弾きしたくなるコード進行ですね。)
・A♭maj7~Am~Bm7-5~Cm (例としてはうまくなかったかもしれませんが全くナシではない雰囲気ですね。)
まだまだあるぞコード進行のチョイ技
料理人だと蒸す、煮る、揚げる、炒める、燻す、調理方法を色々学びます。
お店を構える「炒飯の達人」は炒める以外できないかと聞かれるとそんなことはないですよね。
コード進行で曲の話をすることが多いバンドの音楽なのでコード進行の調理法は多く知っているに越したことはありません。
また機会があればコード進行のちょい技を平易にお伝えしたいと思います。
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