中古の安ギターを弾こう!のコーナー(第8回:EDWARDS E-FR-130GT) 

中古の安ギターを弾こう!のコーナー

(第8回:EDWARDS E-FR-130GT)

※Qsicのエレキギターの調整、出品までを担当しているスタッフが試奏レビューいたします。
※当店販売価格が5万円程度、またはそれ以内で販売されているものを”中古の安ギター”と定義してピックアップした個体が登場します

マイクを通して録った音やインターフェイスを通して録った音より、やっぱり実感してみないとわからない面が大きい
ということで動画や音声はございません。。。あしからず。

~EDWARDS E-FR-130GTの試奏レビュー~

【2018年11月20日の時点で3万円代中盤のギター】

ESP系列だけのオリジナルシェイプのフォレスト(FOREST)です。

Seymour Duncanを搭載
フロント:Seymour Duncan SH1N
リア:Seymour Duncan TB5

Floyd Rose(フロイドローズ)のトレモロユニットを搭載

レスポールカスタムを筆頭として高級ギターでの使用が多いエボニー指板の採用

ダイレクトアウトのミニスイッチ

正直言って、うちで出している値段に対してオーバーオーバースペックです(笑)

今回の個体は使用感が強いのと、ピックアップの交換がされている点、なども含めての値段なのですが、プレイコンディション良好な、俗に言うプレイヤーズコンディションというやつです。

プレイスタイルにもよるのでもうちょっと高めで調整するべきなのでしょうが、弦高は(6-1弦)1.5mm-1.0mmまで追い込みました。

90年代に青春時代を過ごした方にとっては「懐かしい」「流行ったなー」というのがこのギターですね。

—-FORESTとは(かんたんに)—-

1990年代前半、ESPオリジナルのベースのラインナップがHORIZONぐらいだったので、ラインナップを充実させたいという意図と、製作するに際して、楽器ショー(楽器フェアやNAMM)で発表する事を視野に入れて製作されたベースだったそうです。

出生当時はベースだったんですね。

ダブルカッタウェイに曲線美のあふれる造形、ボディエッジ部分のベベルドカットなどインパクト抜群ながらも変形ではない秀逸なバランス感覚のデザイン。

最初のスペックは実験的な要素もあり、ネックにはパドゥクを主体、メイプルやマホガニーをラミネートした9ピース仕様。ボディにはブビンガやパドゥク。指板材はウェンジ。

主構成材にエキゾチックウッドを採用するのは近年のハイエンドな竿物の流れも感じます。

—–FORESTには人気の立役者がいます。—–

そもそも、フォレストは最初は人気はそこまでありませんでした。

1994年に転機が訪れます。L’Arc~en~Cielのtetsu氏(当時の表記でいかせてください。)がFORESTを使用、後に市販モデルのマテリアル、ピックアップを変更しヘッドをリバース仕様にした氏の初のシグネチュアモデルとして発売、当時のラルクの人気が登り調子なのに比例するようにFORESTの人気は爆発します。

もちろん当時FORESTベースを使っていたのはtetsu氏だけではないです。

LaputaのJunji氏も同じくらいの時期にFORESTを愛用していたアーティストです。シグネイチャーモデルはインパクト抜群の蛇柄!PVでも存在感抜群でした。

ネットが一般的でない当時、メジャーデビューした2バンドのメディアでの露出は強い影響を与えました。

—–なぜ、ベースのシェイプがギターに採用されたのか—–

強いインパクトを残したFORESTは「このシェイプのギターが欲しい!」とユーザーからのオーダーで最初はオーダーメイド品として製作されます。

当時結成間もないPierrotのAiji氏もオーダーされていたそうで、後にメジャーデビュー当時にエンドースでシグネイチャーモデルを出したときもシェイプはフォレストでした。

ベース、ギターともに使用アーティストは女性人気が非常に高く、男性ファンも多数いる当時の大人気のスターばかり、反響はもちろん大きく、1997年頃にギター版であるFOREST-Gがラインナップに加わります。

2000年頃により洗練されFOREST-GTとなって、現在もラインナップに名を連ねるESPを象徴するようなモデルとなりました。

—-感想—-

もうスペックと歴史で音は充分伝わっているかとは存じますが、、、

硬質なトーンで素早い音の立ち上がりと輪郭のはっきりした音、ハムバッカーではありますがセンターやフロントでクリアーなクリーントーンも魅力です。クリーンにコーラスをかけたくなるのは、90年代への憧憬でしょうか。

交換されたリアはより歪み向きになっていて、タイトなローエンドとクセのないミドル、高域のエッジが心地よく、ピッキングハーモニクスもよく拾います。

2000年代のモダンハイゲインサウンドでも活躍が約束されているようなトーンです。

チューブアンプで弾くと、さすがに上位機種との違いは音に出ますが、フロイドローズ24fでお探しであればとてもおすすめしたいギターでした。中古価格で4万円切っているなんて信じられない質です。

—-実際に所有して弾く前のイメージをしやすいように心がけて出品文を書いております。
是非、当店の販売サイトのエレキギターの出品文も見てください。

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