アコースティックギターはエレキギターと違い、サウンドを左右する要素があまり多くありません。そんな中、大きく音に関わるボディ材について詳しくご存知ですか?今回は数多く存在する木材の中でも、特に希少価値が高いor珍しいものを数種類ご紹介いたします。
ブラジリアン・ローズウッド
通称『ハカランダ』といえばご存知の方も多いのではないでしょうか?他のローズウッド材と同様、非常に硬く密度が高い為、長いサスティーンと豊かな中低域を特徴としています。特にハカランダはローズウッドの中では立ち上がりがはやく歯切れの良いサウンドを併せ持つことから、アコースティックギターに使われる木材としては最高峰のサウンドを出力する伝説的な木材となっております。しかし残念ながら現在はワシントン条約により輸出入が規制されており、入手が困難となってしまいました。そのため、ハカランダは超高級なギター以外ではなかなかお目にかかれません。
キルテッド・サペリ
近年、良質なマホガニーの数が減ってきてしまったことにより、木目、音質ともによく似た「サペリ」が使用される事が多くなってきました。そんなサペリの中で、稀に美しいキルト杢が浮き出た材が存在し、たいへん希少な事から限定生産のモデルなどに使われることが多いようです。温かみのある落ち着いたサウンドとなっております。
ハワイアン・コア
ハワイが産地の高級材。ウクレレに多く使われることで有名なのでご存知の方も多いのではないでしょうか。カラッとした明るいサウンドが特徴となっており、中高域がキラキラとした特徴的なサウンドです。見た目にも派手な事が多く、たいへん人気のある木材です。
サッサフラス
ギター用材として使われることがあまりない、珍しい材です(テイラー以外で見たことがありません。笑)。アメリカ東部に産するクスノキ科の広葉樹で、芯材はアッシュなどに似た薄褐色となっております。やや粘りのある材で、サウンドも粘りのある中域が特徴となっております。
最後に
いかがですか?特に最後のサッサフラスはなかなか見かけない木材なので、ご存じない方も多かったのではないでしょうか?まだまだたくさん木材はありますが、少しでも皆さんが一生もののギターを探すための参考になれば幸いです。
コメント
サペリを伐採する森にはゴリラやチンパンジーが生息する。
コメントをいただきまして誠にありがとうございます。中古楽器Qsicでございます。
木材と環境保全の関係は難しい問題ですよね。
生息する動物と共存できる形が取れるように協力できればいいのですが。