歪み系のエフェクターの種類といえば基本、オーバードライブ、ディストーション、ファズの3つが思い浮かぶ方がほとんどだと思います。
その3種類は歪み量の差で大きく種類を分けたものですが、3種それぞれにも種類や系統があるのをご存知でしょうか?
よく、「○○系」というような言葉を見聞きすることは少なくないはずです。
各ひずみにも様々な種類がある事を熟知していれば、今後エフェクターを選ぶ際に大きく役立つこと間違いありません。 そこで今回は、歪みの中でも特にサウンドのバリエーションが豊富で、非常に多くの種類や系統があるオーバードライブ、その代表的な系統をいくつかご紹介いたします!
①TS系
歪みに限らずエフェクターには、世界的に定番化するほどの人気を獲得し、一つの系統となったものがございます。
その代表的な例がTS系で、皆さんご存知のエフェクター、チューブスクリーマーを元にしたサウンドのオーバードライブです。エフェクター界の中で最も多くコピーモデルが作られているのはTSなのではないでしょうか。
そのサウンドはふくらみのある中域に特徴があり、歪みはけっして強くはありませんが、その名の通りチューブアンプとの相性が良く、ブースターとしても活躍いたします。
代表機:Leqtique/Maestoso、ONE CONTROL/Persian Green Screamer
②プレキシ系
68年から73年ごろのマーシャルアンプの歪みを再現したオーバードライブ。ディストーションにも多く見受けられる系統です。
現在のマーシャルはパネルに金色の金属を使用されておりますが、当時はプレキシーグラスと呼ばれるアクリル板が使われていたことからこの名称で呼ばれるようになりました。
サウンドは基本的に中高域の主張が強いエッジのあるサウンドで、歪み量は比較的多くなります。
代表機:Marshall/The Guv’nor、VEMURAM/Karen
③ケンタウロス系
超高額で伝説的なオーバードライブを元にしたオーバードライブ。TS系に次いで多くのコピーモデルが存在するエフェクターです。
TS系はオリジナルより良いサウンドや機能に改良するためにコピーされることが多いですが、ケンタウロスはオリジナルに近いサウンドをより安価に求められるように作られることも少なくありません。
サウンドはクランチから激しいドライブサウンドまで幅広く出力し、往年のロック系の歪みは多くのギタリストに愛されています。
代表機:electoo-haramonix/Soul Food、J.ROCKETT AUDIO DESIGNS/ARCHER
④トランスペアレント系
最近ギタリストの間で静かに流行しているオーバードライブで、今回紹介する中で唯一元となったモデルがない系統です。
アンプのサウンドキャラクターを損ねず歪ませることが最大の特徴で、歪み量は比較的少なくナチュラルなサウンドを出力します。
アンプでしっかりサウンドメイクをしつつ、クリーンからクランチサウンドを好まれるギタリストが選ぶ歪みです。
代表機:Paul Cochrane/Timmy、Vemuram/Jan Ray
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今回は分かりやすい系統のみをご紹介いたしましたが、それ以外にも多くの系統があり、さらにそれらの系統に全く当てはまらない歪みもございます。
歪みの系統分けは非常に細かく細分化されており、実のところ定まった分け方はございません。
しかし、いくつかの代表的な系統を把握しておけば、歪みエフェクターを選ぶ際の目安になるのではないでしょうか。
非常に種類が豊富で、どれを選べばいいか迷ってしまうのが歪みエフェクター。しかしそれこそがサウンドメイクやコレクションの醍醐味であり、楽しみのひとつなのです。
面倒に思わず、しっかり自身に合うエフェクターを選べば、自分だけの最高のサウンドを作り出すことができるはずです。
当店にも歪みエフェクターは多く取り扱っておりますので、ぜひ自身に合うエフェクターを探しにいらしてください!試奏も大歓迎でございます。
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