サックス奏者のみなさん ”下の音がにくいや音が裏返りやすい” けれど、楽器や自分の癖のせいかな、と諦めている方もいるのではないでしょうか。
先日調整をおこなった際に「今まで悩んでいた点がはっきりしました」と長年の悩みの解決をお手伝いをさせていただく機会がございました。
今回はそんな体験から、一部の症状をご紹介したいと思います。
下の音が出にくいのはなぜ?
下記画像の運指でアルトサックスのD音やその1音上のE音は、指や肩が力まず演奏することができますか。
画像引用元:サクソフォンの運指表 – 楽器解体全書 – ヤマハ株式会社
こんな症状が起こっているかも?!
トーンホールをタンポが塞げていないことで起こる症状ですが、その症状が起こる原因としてはいくつか考えられます。
・バランスが合っていない
・タンポが合っていない、破れている
・指の力が弱くキイを抑えきれていない
etc…
バランスやタンポのあたりが合っていない状態は、専門のリペアラーによる調整が必要です。
木管楽器は3~6ヶ月に一度の調整が望ましいですので、こまめに点検を兼ねて調整をおすすめいたします。
過去の豆知識には調整頻度や内容に関しての記事もございますので、参考にしてみてください!
しっかり抑えているつもりが、、、
では、上記に記載した ”指の力が弱くキイを抑えきれていない” 原因は奏者の問題でどうすることもできないのか、と悩んでる方はいませんか。
女性の方や初心者の方、指がすごく疲れてしまう方は一度調整を見直してみてもよいかもしれません。
結論から申し上げると、解決可能です!
では一体どんなことが楽器に起きているのかご紹介いたします。
木管楽器は全て、キイとキイが連携し動作しており特にフルートやサックスはその連携のバランスが演奏性に大きく影響します。
サックスの右手側は下に下げるにつれてキイも大きくなり重みが増します。始めたばかりの学生さんや女性の方の指で抑えられる力には限りがあります。
上の画像①のタンポとトーンホールの光の隙間に注目してください。
右手薬指で押さえているキイは光が漏れている状態です。下の音が吹きにくい、または裏返ってしまう際には指で抑えるキイよりも連携(抑えない)キイのほうが先にトーンホールを塞いでしまい指でグッと力強く抑えようとしないとどちらも綺麗にトーンホールを塞ぐことができません。
そうすると早いパッセージや力が弱い方には吹きにくい状態となってしまいます。
では少しキイバランスを変えてみましょう。
先ほどと同様に画像②のタンポとトーンホールの光の隙間に注目してください。
同じ運指でも画像①とは光の漏れ方が異なり、右手薬指で押さえているキイは同じ力でキイを抑えていてもしっかりと塞がっている状態です。
タンポやその他箇所のキイバランスなどが良好な場合には、今のように少しの差で大きく演奏性が上がる場合がございます。
まとめ
いかがでしたか。
このように大きな調整ではなく、奏者ひとりひとりの吹き方や力に合わせた微調整で演奏の快適さを追求することができます。
同じようなお悩みを持った方の参考になれば幸いです。
他にもこんなことが知りたい!などご意見、ご質問がございましたら、お気軽にお寄せいただければと思います。
当店では、
- フルート/ピッコロ
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- クラリネット
- サックス
- トランペット/コルネット
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といった管楽器やその周辺の商品も広く取り扱っております。
買取・販売どちらでもお気軽にご相談ください!
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