ホルンのマウスピースのシャンクには、『ヨーロピアンシャンク』と『アメリカンシャンク』という違いがあるのをご存知ですか?
この違いを知らないと、
欲しいと思って買ったメーカーのマウスピースが楽器と合わなかった…なんてことや、
実は合わないマウスピースをそのまま使ってしまっていた…!?なんてことが起きてしまうかもしれません。
(ホルン吹きの筆者は、試奏したにも関わらず、シャンクの合わないマウスピースを購入してしまった過去があります…)
今回はホルンのマウスピース選びの時に大事になってくる、「シャンクの違い」についてお話していこうと思います。
シャンクってなに?
マウスピースのシャンクとは、楽器に差し込む部分のことです。
ここを起点にして唇の振動や息を楽器に伝えるので、とても重要な部分となっています。
楽器側にもマウスピース側にも、それぞれヨーロピアンシャンクとアメリカンシャンクがあるので、
・ヨーロピアンシャンクの楽器には、ヨーロピアンシャンクのマウスピース
・アメリカンシャンクの楽器には、アメリカンシャンクのマウスピース
を合わせてあげないと、ぐらついたり、楽器に入り込む長さが適正でなくなり音程が合いにくくなったりしてしまいます。
ちなみに、ヤマハのホルンはどちらのシャンクにも対応できるダブルシャンクのマウスパイプを採用しているので、気兼ねなくマウスピースを選びたい方にはオススメです。
画像引用元:ホルンの選び方:マウスピースはどう選ぶ?-楽器解体全書-ヤマハ株式会社
また、同じメーカーの中でも、ヨーロピアンシャンクとアメリカンシャンクの両方を取り扱っているところもありますので、要チェックです!
アメリカンシャンク
アメリカンシャンクとは、北米で5/100といわれているサイズです。
5/100というのは100ミリ進んで5ミリ直径が細くなるという意味で、ヨーロピアンシャンクよりも角度が急になっています。
こちらの方が広く普及していて、メーカーの数も多いです。
アメリカンシャンクの楽器にヨーロピアンシャンクのマウスピースを差し込むと、
ぐらついたり、シャンクが奥まで入り込まず飛び出した状態になってしまい、音程が低めになってしまいます。
◯楽器
ヤマハ / ホルトン / コーン / ハンスホイヤー / ヴェンツェルマインル / ブリッツ
◯マウスピース
ヤマハ / ホルトン / コーン / シルキー / バック / ラスキー/ティルツ(アメリカンシャンク)/JK(アメリカンシャンク)/アトリエモモ(アメリカンシャンク)
※メーカーにより多少の誤差がございます。
ヨーロピアンシャンク
ヨーロピアンシャンクとは、ヨーロッパ圏で3/100といわれているサイズです。
アメリカンシャンクの時と意味は同様で、3/100というのは100ミリ進んで3ミリ直径が細くなるという意味で、アメリカンシャンクよりも角度が緩やかになっています。
ヨーロピアンシャンクの楽器にアメリカンシャンクのマウスピースを差し込むと、
こちらもぐらついてしまったり、マウスピースが楽器に入り込みすぎてしまい、音程が高めになってしまいます。
◯楽器
アレキサンダー / シュミット / ヤマハ※ダブルシャンク
◯マウスピース
アレキサンダー / シュミット / ティルツ(ヨーロピアンシャンク)/ JK(ヨーロピアンシャンク)/ アトリエモモ(ヨーロピアンシャンク)
※メーカーにより多少の誤差がございます。
ちなみに、アレキサンダーのマウスピースはヨーロピアンシャンクではあるのですが、
アレキサンダーシャンクとも呼ばれる、アレキサンダーの楽器にフィットするように作られているシャンクでもあります。
(アレキサンダー以外のメーカーでも、アレキサンダーシャンクを出しているところもあります。)
そのため、アレキサンダーの楽器とマウスピース同士では大変相性が良いので力を充分に発揮してくれるのですが、
他の楽器では、持ち味を充分に発揮できない一面も持ち合わせています。
決して他のヨーロピアンシャンクの楽器で使えないわけではないので、アレキサンダーのマウスピースのご購入をお考えの場合は、試奏をして、自分の欲しい音や吹奏感かをしっかりチェックすることをおすすめします!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今後のホルンのマウスピース選びの参考にしていただければ幸いです!
神戸本店の店頭にはホルン吹きのスタッフもおりますので、他にも分からないことがあればお気軽にご相談くださいね。
当店では、
・フルート/ピッコロ
・オーボエ
・クラリネット
・サックス
・トランペット/コルネット
・ホルン
・ユーフォニアム
・トロンボーン
・マウスピース/リガチャー
といった管楽器やその周辺の商品も広く取り扱っております。
買取・販売どちらでもお気軽にご相談ください!
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