先日、BackunのLumiereという革新的と話題のクラリネットをお売りいただきました。
今回の豆知識では、何が革新的なのか商品説明などには書き尽くすことが難しい部分もご紹介いたします!
クラリネット界の新生Backun(バックーン)
カナダ・バンクーバーで2000年に創立され、現在では日本国内、世界中で一躍人気を集めているブランドです。
友人であるバンクーバー交響楽団首席奏者ウェス・フォスター氏の 「 自分のオールド・クラリネットのために新しいバレルを作ってほしい」という要望が創業のきっかけでした。
モーリー・バックーンは新しいものを創り出すことを止めず、その楽器の音色 、レスポンスが向上するデザインを熟慮し、新しいバレルを創造しました。
そのバレルは、瞬く間に大評判となり楽器本体のメーカー問わず、オプションアイテムとして多くのプレーヤーに求められました。
現在では、ビュッフェ・ヤマハなどの汎用タイプ、セルマー用それぞれに長さが異なる複数のラインナップが取り揃えられております。
その後、様々なバレル・ベルを世に送り出し、2011年、遂にクラリネット本体を発表しました。
”光”という名を持った「Lumiere」
2018年に 発表されたモデル「Lumiere」は、新設計のクラリネットとして、クラリネットという楽器の常識を根底から覆すアイデアが随所に備わっている名器とまで言われておりました。
バックーン社の「木管楽器の芸術を前進させる」という旗幟は、より強い想いを感じた方も多いのではないでしょうか。
それでは「Lumiere」はどんな特性や独自の構造を備えているのかをご紹介していきます!
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- カーボンファイバー
ジョイントコルクの上下にカーボンファイバーを使用しています。
何も補強がサれていない場合、演奏後に木部の水分による膨張で嵌合が上手くできないことがあります。
木部の伸縮に対する対策や音の伝達性を高める目的でYAMAHAやBuffet Cramponのカスタムモデルには金属が採用されておりますが、こちらのBackun Lumiereはカーボンが採用されております。ジョイント部分木部の伸縮、摩耗を防ぎ強度と音の伝達性を高め、安定したパフォーマンスを実現しております。
- BMSモジュラーポスティングシステム(特許出願中)
Backun独自の構造で、非常に注目を集めております。
ボディにかかる負担を軽減するため、ポストの固定には小型のネジを採用し、組み込み時はトルク(締め付ける力)を一定にしている。
一般的には、キイを固定するポストは埋め込まれ接着剤などで固定されています。
- ガルー革の黒タンポ
防水性や耐久性に加え機能性に優れたパッドで、タッチ感柔らかめでキィアクションのノイズを軽減してくれると言われております。
SAXなどでは見かけますが、クラリネットではあまり見かけなかったため注目要素の一つでした。
- 下管補正キイ
「飛び抜けている12度音程の良さ」や「完璧な音程を実現」と言われるほど安定した音程を実現したシステムです。
音程補正キイと言われるものはその他のメーカーでも見かけましたが、私が驚いたのは斬新なデザインでした。
上管から下管にかけてB♭クラリネットでは見かけたことのない長さでキイが付いており、初めて見た時はかなりインパクトがありました。
- 新たなダブルヴォイシンググループ(ベル内の溝)
新設計のベルになり、内側には大小2本のグルーブ(溝)が施され、音程改善とレスポンスの良さを引き出す構造が採用されております。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
クラリネット界の新生Backun「Lumiere」はプロ奏者からも非常に高く評価を受け、愛用されているモデルでございます。
調整が完了次第、販売サイトや店頭で販売をおこないます。中古では流通量が少なく気になる方も少なくないかと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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