細いネックと太いネック、あなたはどちらがお好きですか? 

いつも記事を読んでいただきましてありがとうございます!

今回も前回の私の投稿に関連する形で、ネックのお話をさせていただきます!
今回はネックの太さによる音への影響についてです。
それでは早速いってみましょう!

※今回はネックの木取り(板目、柾目)や木材そのものについては言及しませんでしたが、次回また詳しく解説させていただきます。

ネックと音の関係

弦楽器を弾く方であれば、このギターは音が太いなとか、このベースはローミッドがよく出ているとか、 バンドメンバーや楽器友達の間でよく話を聞くと思います。
ではその、音を決める一番の要素は何なのかと、若い頃にかなり試行錯誤した時期がございました。
そしてその中で、ギターやベースで一番音の基準となるのはネックなんだなと感じるエピソードがありましたので、今回はそれをいくつかご紹介させていただきます。

ネックを差し替えると音はどうなるのか

まずは私の体験談をご紹介いたします。

今から約20年ほど前、某雑誌に掲載されていたMR.BIGのビリー・シーンが昔使っていたテレキャスターベース用のネックに交換されたFENDERのプレシジョンベース(以下プレベ) のかっこよさにやられてしまい、自分のプレベも同じ改造がしたい!と当時常々思っておりました。
そんなある日、ふと近所のリサイクルショップに行くと、国産のジャズベース(以下ジャズベ)のコピーモデルに国産のOPB(オリジナルプレシジョンベース)ネックが付いた 魔改造ベースが格安で売られていたのです!
しめた!とばかりにそちらをすぐ購入、喜び勇んで持ち帰り、早速自分のプレベにインストールしました。
これで理想のベースが出来上がったぞ!と喜んだのも束の間、私の好みの音は全く出なかったのです。

実は当時使っていた私のプレベが70年代初期のビンテージで、通称丸太ネックと言われる太いネックが付いていたため音も非常に太かったのですが、 交換したOPBのネックは当時国産コピーモデルで主流であった弾きやすさ重視のかなり薄いネックだったため、出音が軽くローやローミッドが自分の満足なレベルには達しておらず、自分の理想とする音とはかけ離れてしまっていました。
しかしそれとは逆に、とりあえず弦を張ってネックが逆反りしないようにしておこうとビンテージのプレベネックを取り付けていた国産ジャズベタイプは、 弾いてみたところ音が格段に太くなっていて予想外に自分好みの音だったため、元には戻さずに数週間後に控えていた結婚式の余興でそのまま使うこととなりました。(笑)

結局その後元に戻して魔改造ジャズベは楽器店に売却することになりましたが、その経験から結局ギターやベースはネックでサウンドがほぼ決まっているのだなと分かったのです。

※余談ですが、Youtubeでヴィンテージのジャズベにヴィンテージのプレベのネックを付けるとどうなるかという趣旨の動画を最近見ましたが、やはり予想通りの太い音でした。

ネックからサウンドを逆算する

そしてここからが重要なポイントとなりますが、ご自身の音の好みがどの様なネックの材質、太さ、スペックで得られるのかを知っていれば、 理想の音作りが早い段階で決まりやすくなるということでございます。
(私のように試行錯誤をするのが楽しい方は、あまり早く決まらないほうがよいかもしれませんが…)

ネックに関しての事例をもう一つご紹介いたしますが、私は最近某メーカーのレスポールタイプを購入しました。
購入時にはいくつかのギターを楽器店で試奏をして個体差など確認しましたが、ネック以外は大体同じ仕様の商品で片方は太いネックのもの、 もう片方は弾きやすいスリムネックのものとで弾き比べる機会がありました。
大方予想どおりの結果となりましたが、前者は音が太くローやローミッドがしっかり出ており音抜けに関しては標準的、 後者は音抜けは非常に良いもののローやローミッドはあまり出ておらず、自分の基準では音が少し軽いなと感じました。
以上のことから私は結局前者を購入しましたが、もし自分の手が小さかったり、ギターに慣れていなかったり、音に関してそこまでこだわりがなければ、 弾きやすさを重視して後者を選んだ可能性もあったと思います。

このようにネックが音にかなり影響するということを知っていれば、自分が出したい音はこういう仕様のものだろうなと逆算して考え楽器を選ぶことで、 改造などせずとも最初からある程度自分の理想の音が出るギターを絞り込むことが可能となるのです。


画像はGibsonの57LesPaul Jr ですが、50sの太めのネックシェイプ。
そのためリアピックアップのみでも音が太く感じます。

IbanezのJカスタムのネックは薄いものの、チタンサポートバーにより補強され、
パワーのあるピックアップと合わせることにより、音を細く感じさせません。

楽器の種類に合わせたネック探し

例えば音の太いストラトキャスター(以下、ストラト)がほしいとなった場合は、やはり太い(分厚い)ネックのものを探すのが一番早いと感じます。

ストラトは基本的には3つあるピックアップが全てシングルコイルですので、ピックアップの特性上ハムバッカーのような太い音が出しにくいです。
ですので、特に音が細く感じやすいリアピックアップはハムバッカーに載せ替えられることが多く、昔からストラトタイプ定番の改造となっておりますが、 ストラトらしいシングルコイルの音のまま太い音を目指すとなるとやはり木の部分にある程度頼る必要があると存じます。
ただしネックが太くなると弾きにくく感じる方が多く、弾く方の手の大きさや演奏スタイルによってはデメリットもございますので、あくまで音を重視する際の話となります。

また、巻数の多い太い音の出るシングルコイルピックアップに載せ替えたり、弦のゲージを太くするなどしてある程度の調整はできますので、 太いネックが苦手な方はそこそこの太さのネックを選び、足りない部分をそちらで調整するのもよいかと存じます。
しかしながら、やはり元々本体(木の部分)から出ていない音を別の部分の調整で自然に出力するのは難しいため、 アンプやエフェクターのイコライザーなどで補正が難しい場合、音作りを突き詰めたいのであれば本体そのものを買い替えるほうが早いといったこともあるかもしれません。

以上のことから、新しいギターを求めて試奏に行かれる際は、ぜひネックの幅や太さも意識していただければと存じます。

QSICでは、同じタイプでも仕様の違うギターを複数本在庫していたりと、それぞれを弾き比べて吟味することができますのでぜひご相談下さい。
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ぜひご利用下さい。

では本日の投稿は以上とさせていただきます。 最後までご拝読いただきありがとうございました。

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