チューニングの基準はラ?シ♭? 

テレビや演奏会など、オーケストラが演奏前に同じ音を出しているのを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
あれはチューニングをしており、「ラ」の音を基準に音程を微調整しています。

一方吹奏楽では、「シ♭」の音を基準にチューニングします。

今回は、なぜこの2つの基準音が違っているか、をご紹介いたします。

オーケストラのチューニング

オーケストラの基準がなぜ「ラ」なのか。
諸説ありますが、平たく言ってしまうと、「ラ」が昔からの基準だから、です。

古代ギリシャで使われていた弦楽器の一番低い音がラだったため、これを基準に音階を作っていきました。

日本ではよく音名にイタリア語の「ドレミファソラシ」が使われますが、英語では「CDEFGAB」、日本語では「ハニホヘトイロ」と言います。
このように元々「ラ」から始まっていた名残が残っています。

オーケストラは管弦楽団です。
曲により編成が異なりますが、弦楽器(バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス等)と、金管楽器(トランペット、ホルン、トロンボーン、チューバ等)、木管楽器(フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット等)、打楽器(ティンパニ、シンバル等)から成ります。

この中で弦楽器の人数が多く、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスそれぞれの弦にはラ(A)が共通してあるため、現在でもチューニングの基準音として用いられているのです。

吹奏楽のチューニング

吹奏楽の基準音がラではなくシ♭なのは、その編成がポイントです。
吹奏楽は基本的に、上で挙げた木管楽器、金管楽器に加えて、ユーフォニアム、サックスが入ります。

このうち、クラリネット、ソプラノサックス、テナーサックス、トランペット、トロンボーン、ユーフォニアムなど、シ♭が楽に出せる楽器が多いため、
吹奏楽ではシ♭を基準にチューニングしています。

おわりに

いかがでしたでしょうか。
当たり前にも思えますが、基準音が編成によって異なるのは「その編成にとって都合が良い音が違うから」と言えます。

私は開演前に楽器の音が重なっていく時間がすごく好きなのですが、チューニングを観る機会があれば気をつけて観てみてください!

「他にもこんなことが知りたい!」などご意見、ご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

当店では、

  • フルート/ピッコロ
  • クラリネット
  • オーボエ
  • サックス
  • トランペット/コルネット
  • ホルン
  • ユーフォニアム
  • トロンボーン
  • マウスピース/リガチャー

といった管楽器やその周辺の商品も広く取り扱っております。
買取・販売どちらでもお気軽にご相談ください!

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