フルートは他の木管楽器に比べると、練習中にスワブをこまめに通す必要もなく、お手入れは一見楽そうに思えてしまいますよね。
そんなフルートのクリーニング、十分にできていますでしょうか?
今回はお手入れの方法をご紹介いたします。
必ずしもこちらの方法でなくてはいけない!というわけでもありませんので、ご参考までにご覧いただければ幸いです。
各部名称
メンテナンス方法をご紹介する前に、知っておくと便利なフルートの各部の名前をご紹介します。
- 頭部管(とうぶかん):フルートを分解したときに2番目に長く、演奏時には息を吹き込む部分。
- 胴部管(どうぶかん):フルートを分解したときに1番長く、演奏時には両手で触れている部分。
- 足部管(そくぶかん):フルートを分解したときに1番短く、演奏時は右手の小指だけが触れている部分。
- リッププレート:演奏するときに唇と当てる部分。
- トーンホール:管体にあいたあな。塞いだり開いたりすることで音程を変えることができる。
- キィ:演奏するときに動く箇所。
- タンポ:キィの中のトーンホールに触れる箇所につけられたクッション。指の代わりにトーンホールを塞ぐ役割をしている。
用意するもの
- クリーニングロッド
- ガーゼ
- クロス
- キィオイル
- クリーニングペーパー
手順
1. 分 解
キィやリッププレートを強く握らないよう注意します。
2. 管体内部の水分を取り除く
A. クリーニングロッド先端の穴にガーゼの端を通します。
B. ロッドの先端が露出してしまわないようにガーゼを巻き付けます。
C. 頭部管、胴部管の内側にB.をさし入れ、ガーゼを巻き付けた向きにロッドを回しながら管内の水分を取り除きます。
※頭部管の奥は水分を取り残してしまいやすく、音色が悪くなったり、サビ付きに繋がります。
反対側の穴から覗いて、水滴が残っていないか、必ず確認してください。
上の画像の左側は頭部管を覗き込んだイメージです。2本の赤い線の間に水滴が残っているのがお分かりいただけますでしょうか?
このまま置いておくと、右のように奥が錆びてしまいます。
3. タンポの水分を取り除く
A.片手にクリーニングペーパー、もう一方の手に楽器を持ちます。
B.タンポとトーンホールの間にペーパーを挟み、ペーパーを持った手を動かさずに楽器を持っている手でキィをパタパタと数回動かします。
※キィが閉じた状態のまま、クリーニングペーパーを動かさないでください。タンポが痛んでしまいます。
C.ペーパーの濡れていない場所を使ってこれを繰り返します。
4.注油(必要な場合)
キィを動かしてカチカチと音がする場合は、注油が必要です。注油のし過ぎもサビ付きにつながるので、不要であればこの工程は飛ばしてください。
注油の箇所は、キィを動かして確認してください。
動く部分の端に少量注油し、なじませるように数回キィを動かします。はみ出てしまったオイルは柔らかい布で拭き取ってください。
5.拭き上げ
指紋などの汚れをクロスを使って拭き取ります。
タンポの表面をこすったり、キィを曲げてしまわないように注意します。
管体は長手方向に、キィは円周方向に拭くと、磨きやすいです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
十分に出来ていなかった、という方もこれを機にしっかり楽器のお手入れをしてあげてくださいね。
「他にもこんなことが知りたい!」などご意見、ご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。
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