もしかして故障?エレアコのよくあるトラブルと原因 

アコースティックギターをアンプに接続することで大音量での演奏を可能したエレクトリック・アコースティックギター、通称「エレアコ」。
今回はエレアコならではのお悩みと、その原因や解決方法についてをご紹介いたします!

音が出ない…

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意外と多くお問い合わせをいただくのがこの症状。原因はいたって単純で電池切れであることがほとんどです。エレアコのピックアップの場合、駆動にバッテリーを使用することがほとんどですが、モデルによっては専用のバッテリーボックスではなく、内部にマジックテープで留められていることも!
音が出なくなってしまう前に、定期的にバッテリーのチェックをおすすめします。

演奏時にボディから変な共振が…

純粋なアコースティックギターの場合、これは内部ブレーシング剥がれが原因であることが多いのですが、エレアコの場合はボディの中で配線が共振している場合があります。
ボディ内で配線がきれいにまとめられていない場合は、それらをボディに触れないように束ねるだけで改善することも。
これで改善しない場合は、アコギと同様、ブレーシング剥がれの可能性が高いので、症状が悪化する前に修理を依頼しましょう。

ピックアップの音量バランスがおかしい!

エレアコの場合、アンプに繋いだ際の出音のバランスが各弦でおかしくなっているという症状をよく聞きます。
この症状が起こるのは、アンダーサドルタイプのピエゾピックアップの場合がほとんどです。
ブリッジサドルの下に敷いてあり、弦の圧力を電気信号に変換する仕組みのため、サドルの下に均等に圧力がかかっていないと、正常に音を拾えません。

弦交換の後などにこの症状になってしまった場合は、一度すべての弦をダルダルに緩めてから、均等に力がかかるように1弦~6弦をまんべんなく締めていきましょう。

※例えば、ダルダルの状態から6弦をEまでチューニング、5弦をAまでチューニング、と一気に進めてしまうと反対側の1~2弦あたりでサドルが浮いてしまい、音が出なくなったり小さくなります。

ジャックがぐる ぐる回ってしまう…

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アコギのエンドピンジャックは、一度緩んでしまうと手で締めるのはなかなか大変です。サウンドホールから手を入れていっしょに回らないように固定してナットで締めて…。
…でもそもそもジャックまで手が届かないことも。

そんな時に便利なのがこの方法です!
モデルにもよるのですが、エンドピンジャックのナット部分には小さな穴が空いており、ここに六角レンチなどを差し込むことで、外からでもジャックの回転を防ぐことができます。
これでラクラクに増し締めが可能です!

さいごに

エレアコは電装系パーツがついているためアコギと比較してこういったトラブルも多くなってしまいます。しかし、原因を把握した上で適切な対処をおこなう事ができれば、大きな問題にも発展しにくく、長くお使いいただけるかと存じます。
今回の内容が少しでも皆様のお役に立てば幸いです!

コメント

  1. ハシモト より:

    CD-60CEのエレアコを所有していますが、1弦と6弦の音量が著しく低いです。それとダイヤルのガリ音のようなガサガサ音が接続時にでます。しばらくするとわりと収まりますが気になります。
    音量はピックアップの交換してみようと思いますが、ガサガサ音尾対策やチェック方法を教えてください。

    • Qsic より:

      コメントありがとうございます。
      実機の確認をできておりませんので、あくまでも推測とはなりますが、回答をさせていただきます。

      まず、
      ・1弦と6弦の音量が著しく低い
      という症状なのですが、お伺いしたモデルのFender CD-60CE はフィッシュマン製のアンダーサドルタイプのピックアップを搭載しているかと存じます。
      1弦と6弦の音量が極端に低い場合、考えられる可能性としては、ブリッジサドルの底面が平行ではなくなってしまっており、均一に圧力がかかっていないことが考えれられます。
      もしもサドルの底面を加工して、弦高を下げたなどの調整をしたことがあるようでしたら、改めて底面がしっかりと平行に加工できているかを確認してみてください。
      ピックアップの交換を検討されているとのことですが、原因がサドルにある場合は、交換後も症状が改善することは無いかと思われますので、先に確認しておくことをお勧めいたします。

      ・それとダイヤルのガリ音のようなガサガサ音が接続時にでます。
      こちらの症状に関しては、電源投入時の電圧が関係している可能性が高いと思われます。
      まずできるかんたんな対策は電圧が安定した電池を使うことです。
      (オススメの電池は楽器用としてもっとも一般的なDuracellの9V電池です。)

      これで解決しない場合は、プリアンプ部分のパーツ(コンデンサーなど)の劣化の可能性が考えられます。
      そうなるとメーカーでの修理や、プリアンプごとの交換が必要になるので、少々大掛かりな修理になるでしょうか。

      以上、現時点で考えられる可能性などご説明させていただきましたが、また何かご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください。

  2. 橋本保雄 より:

    ありがとうございます。
    サドル下のピエゾピックアップをネットで購入し使変えました。1弦6弦の音量はかなり改善されました。ただガサガサ音が相変わらず出ます。使っているリチュウム充電式006Pの満充電をテスターで計測すると電圧が8.6Vあります。電圧足りないでしょうか。市販の普通の006P電池のほうがいいでしょうか。

    • Qsic より:

      コメントありがとうございます。
      ピックアップの音量バランスについては改善されたとのことで、安心いたしました。

      ガサガサ音に関してですが、一般的なアルカリの電池ですと、新品の際には約9.6V程度の電圧があるので、お使いの充電式の電池ですとやや電力が足りない可能性がございます。
      (参考ですが、エフェクターなどでも消費電力の大きいディレイなどは9Vを切った辺りで使えなくなってしまうものも稀にあります。)

      実際のところは試してみないと分からないのですが、改善する可能性もありますので、一度充電式ではない電池で試してみられてはいかがでしょうか。

  3. 橋本 より:

    ありがとうございます。
    006Pの新し電池に接続しました。電圧は9.6Vありますが、ガサガサ音がでます。ですのでプリアンプを購入しました。到着は9月中頃です。またご連絡させていただきます。

    • Qsic より:

      コメントありがとうございます。
      新しい電池でお試しいただけたとのことでありがとうございます。
      症状については改善されなかったとのことで、お力になれず申し訳ありませんでした。

      プリアンプの交換をおこなうのであれば、改善する可能性が高いかと存じます。
      それでは、橋本様のギターの不具合が解消されることを私も祈っております。

  4. 橋本保雄 より:

    本日とどいて交換してみました。
    チューナーの反応は抜群です。以前は1弦と6弦は反応しませんでした。ただ肝心な音がでません。基板などをテスターで検査する方法ないでしょうか。それとも秋葉原でこのパーツを持ち込んで見てくれるところあるでしょうか。

    • Qsic より:

      コメントありがとうございます。
      チューナーは反応しているとのことでしたら、問題があるのはピックアップ~プリアンプの間ではなく、プリアンプ~アウトプットの間かと思われます。
      テスターでチェックするのであれば、コンデンサーなどの各パーツの間がきちんと通電しているかのチェックをパーツごとにおこない、範囲を狭めていくことが必要になります。
      (その後問題のあるパーツを同じものか同規格のものに交換する)

      誠に申し訳ございませんが、私は関東にはおりませんので、状態を見てくれそうなお店についてはアドバイスをできかねております。
      お力になれず申し訳ございませんが、何卒ご容赦いただければ幸いでございます。

  5. 橋本 より:

    色々ありがとうございます。
    プリアンプを無償でもう1セット送っていただき、付け替えた結果一回目のプリアンプと二回目の電池ボックスを取り付けたら音が出てノイズもなくなりました。ただやはり1弦と6弦の音量が少ないです。この場合の具体的なサドルの加工方法教えてください。
    よろしくお願いします。

    橋本

    • Qsic より:

      コメントありがとうございます。
      ノイズに関しては改善されたとのことで、おめでとうございます。

      サドルの加工に関してですが、当症状で考えられるのは、サドル底面の両端(1、6弦の下)とピックアップの接触が甘く、うまく振動が伝わっていないことが考えられます。
      底面を加工する際には、両端ではなくサドルの真ん中あたりを削るように意識し、スケールなどで平面が出ているかの確認をしながら作業をする必要があります。
      平面が出ていなければ、別の弦で音量が小さくなる可能性もありますので、こまめに確認しながら作業をおこなうことをお勧めいたします。

      また、サドルを削りすぎてしまうと弦高が大きく下がり、ビビりが発生する可能性もありますので、その点もご注意ください。

  6. 橋本 より:

    色々ありがとうございます。
    大変参考になります。
    また何かありましたらよろしくお願いします。

    橋本

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