アウトプット端子「BALANCED」と「UNBALANCED」の違いは何? 

シンセサイザーを演奏する際、OUTPUT端子からケーブルを接続して音を出すのですが、LとRの2つの端子のみの楽器と、なんだかいっぱい端子が搭載されている楽器があります。

今回はその中で「BALANCED」方式と「UNBALANCED」方式の違いを簡単にお伝えできたらと思います!
(LRと聞くと、頭の中で必ず「アーノッキンオンニョードォ♪」が止まらなくなるのはどうしましょう笑。この気持ち分かるかな~?)

「UNBALANCED」ってことは「アンバランス=不安定」ってこと?

画像はYAMAHA CP4 STAGEの背面なのですが、「アンバランス」って書いてあると、「本当にこっちに接続していいのかな?」と思っちゃいますよね。
この場合、BALANCEDに使用するXLRケーブル(通称:キャノンケーブル)を買ってこなくちゃいけないのかなー?とか。

でも、大丈夫なんです。
「BALANCED」と「UNBALANCED」の違いはケーブルの仕組みが異なり、「UNBALANCED(不平衡)」に比べると「BALANCED(平衡)」の方がノイズが少なく、安定した伝送ができるということなので、通常の演奏ですとUNBALANCEDを使用したからと言って不安定な出音になるということではないのです。

では、ケーブルの仕組みがどう違うの?

詳しく書き出すと文字や画像などが膨大な量になりそうですので、簡単におまとめだけさせていただきます。

簡単にと言いましたが、急に手書きですみません笑。

まず、音声信号は波のような形をしており、BALANCEDではHOTとCOLD、UNBALANCEDではHOTの芯線が音声信号を伝送しています。

じゃあ、あみあみで書かれている「グランド(シールド)」は何の役割をしているかというと、ものすごく小さな信号である音声信号にノイズが入らないようにしています。
シールドって言われると、バリアされてるイメージが湧きますね!

じゃあ、なんでBALANCEDはノイズが少なくなると言われるの?

音には同相同士を足した場合に打ち消し合う性質があり、その性質を利用してノイズを除去しているのがBALANCED方式です。

ご説明すると、HOTの音の波=正相、COLDは真逆の波の形=逆相をして伝送されているのですが、ここに入ってくるノイズはHOTもCOLDも同じ極性(同じ波の形)で入ります。

BALANCED方式の場合、最終的な段階でCOLD位相を反転させてHOTと同じ波の形にするのですが、ノイズは同じ極性ですので、反転することによって逆相状態となり、打ち消し合うのでノイズが消えるということになります。

ノイズが少ない方が良いとは思うのですが、やはり上述のようにつくりが細かくなり、UNBALANCED方式と比較するとコストもかかりますので、PHONEケーブルの方が利用機会が多いのではないかと考えます。

XLRケーブル(キャノンケーブル)とは何ぞや?

上のCP4 STAGEの画像ではBALANCED OUTがXLR端子となっておりますが、こちらは何かと良いますと米のCannon社が開発したオーディオコネクターで、故に「キャノンコネクター」とか「キャノンケーブル」と呼ばれます。
一般的にはマイクなどで使用することが多いかと思います。
ちなみにカメラのキャノンとはまーったく関係が無いそうです><

手書きの絵の画像でXLR端子を見ていただくと、先程ご説明した「HOT」「COLD」「グランド」が並んでおり、BALANCED方式であることがわかります。

シンセサイザーもXLR端子は搭載・非搭載が分かれますが、ガシャンとはまるので、ライブ中に抜けたりする心配がありませんので、一度ご使用されても良いかと思います!

ケーブルはまだまだ奥が深いので、いろいろとお試しされてみてくださいね!

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