安いの定義 

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梅雨が異例の短さで、すぐに夏に突入してしまった今日このごろでございますが、こう暑い日が続きますと体調管理に気をつけないといけないなと思いますね。

規則正しい生活に、多少の息抜き、休息とうまく時間を使いながら生活を送れるのがやはり理想ではございますが、なかなか難しいのも現実でございます。

せめて、息抜きぐらいはと思うのが人情かと思いますが、皆さんはどのようにされておりますでしょうか。
私はと申しますと、仕事が終わって帰宅後、決めた量だけの安いウィスキーを飲むというのがそれに当たるでしょうか。

別に流行りに乗ろうと思ったわけではないですが(笑)
お酒の世界では、ここ数年は空前のウィスキーブームとなっているそうです。

お酒も非常に奥が深く、詳しい人もいっぱいおられまして私ごときではとても太刀打ちができないわけでございますが・・・その昔、楽器に通じるものがあるなと思った出来事を経験いたしました。

それは、20代後半ほどになった頃。
当時の仕事の関係で、超大手企業様とコラボの企画があると。
それがウィスキーの絡んだ企画でございました。

企画が終わった時に、さすがは超大手企業様太っ腹です。
高級ウィスキーを記念品として関係者にプレゼントしていただけると。

その頃の私は(今もそんな変わりませんが)ウィスキーの飲み方もあまりわかっておらず、
「コーラでとりあえず割っとけばええやろ」
程度のものでした。

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実際にいただいてパッケージを見てみると、
「エラい大層な入れ物で、デザインもカッコいいなぁ」
となんか違うぞという貫禄を見せつけられたことははっきりと覚えております。
私は今までを振り返って、「ツイてたなぁ」と思う瞬間が時折あるのですが、この時もそうだったかもしれません。

お酒に詳しい諸先輩方がその職場にはいらっしゃいまして、
「お前、飲み方わかる?」
と聞いてくれたのです。

「コーラで割って飲みます!」
と言ったところ、ため息交じりに
「こんないいお酒そんな飲み方したらアカンで・・・」
と。

その後、教えていただいた飲み方で飲んだところ、良いお酒はそれだけで美味いと衝撃を受けました。

今まで安いものしか飲んだこと無かったので、本来のウィスキーの楽しみ方がわからなかったとも言えるでしょうか。
飲み方もわからないままに値段につられて安いものを飲んで「美味しくない」と決めつけて他のものを試そうとしなかったということに気付きました。

安いことが悪いわけではありません。
気軽に始めることができる、コスパがいいそれだけである側面から見ると正義でしょうか。

しかしながら、飲み方がわからない人間が安いからという理由で買ってみて飲んで「美味しくないな」と思うともう飲まないのです。

お酒と楽器はなんだか似ているなと思うことが多いのはこのあたりでしょうか。
「安いとは?」
です。

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値段が安いということが、結果として「安い」にならないことが往々にしてあるなと。

ある程度の価格のものでないと、何かしらコストカットの努力がされたものとなるのは世の常です。

ネックの塗装が省かれたものを最初に選び、ネックが反って弾きにくくなり、そういうこともわからないので
「才能ないから弾かれへんねやわ」
となってしまったら。

最初に少々コストがかかってもある程度しっかりしたものを選んでいたら、このような結果になっていないかもしれない。

楽器が弾けるようになるから、初期投資が回収できて・・・お金儲けがというわけではありませんが、趣味が広がるということはプライスレスなのだと思うのです。

どちらにしても何かを始めるとなると、最初にコストはかかるのですが、買ったはいいが使わない→捨てる。凄く安い値段で手放す。か、少々高かったけど長年の相棒になる。かであれば、はたしてどちらが「安い買い物」になるのか。

始めるというのが兎にも角にも重要なので、勢いが大事というのもありますが、先々まで使っていただけるものを選んでいただくことが最終的に「安い買い物」になるのではないかなと思うと価格だけで図るのは難しいなとこの商売に携わっていると考えてしまうわけです。

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