金管楽器はミクロの世界 

買取をさせていただき際に、ちゃんと動作しているか凹みはないかなどたくさん見させていただきますが
稀に全く動かないトランペットのピストンやホルンのロータリーがあります。
長いこと押し入れにおいてたから、汚れが溜まってるのかもしれないです(汗)とお話しいただくこともありますが、
実は突然動かなくなることもあるのです。

さっきまで動いてたのに!と焦ってしまいますよね。
今回はその原因についてご紹介していきます!

金管楽器の作りについて

金管楽器は細かなパーツがいくつも組み合わさって作られています。
そして、動作する部分は非常に細かな隙間(クリアランス)が存在しており、オイルを差すことで非常になめらかな動きをしてくれます。
ではそのクリアランスがどれほど細かいのか想像つきますでしょうか?
★トランペットのピストン 30ミクロン
★トロンボーンのスライド(少し太くなっている部分) 0.2mm
★ホルンのロータリーとケーシング(ロータリーが動く内部) 20ミクロン
★ホルンのロータリー軸部分 5ミクロン!

 

0.2mmはまだなんとなく想像つきますが、ミクロンとなると想像つきませんよね笑
髪の毛の太さは50~100ミクロンと言われておりますので、ほとんどの楽器が髪の毛よりも細かなクリアランスで5ミクロン以下では動作しないとも言われており非常に精密に作られています。

突然動かない原因は「極小のホコリ」

金管楽器のつくりが非常に細かいことがわかりましたね。
髪の毛ほどの細いものが入っただけでも操作不能な状態になってしまうので、ハンカチから出たホコリや目に見えないような汚れでも動かなくなってしまうのです。
5ミクロンともなれば、目では見えず触っても分からないかもしれません。

その状態で無理に動かしてしまうと状況を悪化させてしまったり、管内を傷つけるおそれがありますので改めてクリーニングをしてあげるなどしっかりと見直してあげましょう!

まとめ

いかがでしたか?
楽器の精密さというところを感じていただけたかなと思います。
動作するかしないかを極められているのには驚きますね。
動作不良たけでなく不具合があったときは、落ち着いて行動することが何より大事です!
もしなにか起こった際は、可能な限りご対応させていただきますのでご相談ください。

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