初心者必見!管楽器の選び方#3 クラリネット編 

管楽器の中で最も広い音域をもつクラリネットは、吹奏楽ではメロディでもハーモニーでも活躍する何でも屋さんで、柔らかく豊かな響きが魅力的な楽器です。

そんなクラリネットをこれから始めたいけれど、たくさんある楽器の中からどうやって選ぼう?という方に、材質の違いを中心に選び方をご紹介いたします。

材質

クラリネットは、木でできているものとプラスチックでできているものの2つに大別され、木の種類によっても音色が異なります。
以下にそれぞれの違いをご紹介いたしますが、初心者の方に私がおすすめするのは、スタンダードなグラナディラです。
目的やお客様によっては、プラスチック製の楽器がおすすめの場合もございますので、何がよいか分からなくなってしまった…という方はぜひ一度ご相談ください。

●グラナディラ
ローズウッド(紫檀)の一種。
クラリネット最も一般的に使われ、非常に重く硬い木材です。
水に沈むほど密度が高く、クラリネットらしい温もりのある音色が特長です。
アフリカン・ブラックウッドという別名の通り、黒い木材で、クラリネットが黒い管体のイメージが強いのは、この木材の天然色が由来しています。

●ココボロ
こちらもローズウッド(紫檀)の一種です。
サザンアメリカンローズウッドとも呼ばれ、明るい茶色をしているので、グラナディラとはすぐに見分けが付きます。
明るく柔らかい音色が特長で、Backun(バックーン)というカナダのメーカーがクラリネットの材質として採用しています。美しい木目も魅力的です。

●ブビンガ
グラナディラほど密度は高くありませんが、硬く耐久性に優れた木材です。色はココボロに似た明るい茶色です。
フローリングや和太鼓にも用いられますが、FRATELLI PATRICOLA(フラテッリ・パトリコラ)というイタリアの会社がブビンガでクラリネットを製造しています。
伸びやかな音色が特長です。

●プラスチック製(ABS樹脂)
エントリーモデルに多く用いられます。魅力はなんといっても、扱いやすいことです。木製のように乾燥や温度変化によって割れる心配もありません。屋外で多く演奏される方や取り扱いに自信がない方にもおすすめです。

メーカー

メーカーによって管内の形状や、音孔の形状など仕様が異なっているため、音色や吹奏感が違ってきます。
ここでは、当店でも入荷の多い、YAMAHA、Buffet crampon、H.Selmerの3社についてご紹介いたします。

YAMAHA
ヤマハの特徴は価格帯の幅が広く、エントリーモデルでも作りが良く音程が良いと言われています。
学校備品としても多く演奏され、幅広い世代に愛用されています。

●Buffet Crampon
フランスの伝統ある木管楽器メーカーで、「クラリネットといえば、Buffet Crampon(ビュッフェ・クランポン)」というほど、世界中で広いシェアを誇ります。
ヤマハに比べると比較的抵抗感はありますが、柔らかく豊かな音色が特長です。
1950年に誕生したR13は吹奏楽強豪校の指定楽器となるほどの信頼を得ているロングセラーモデルです。

●H.Selmer
フランスで最初の総合楽器メーカー セルマー
サックスが有名ですが、創業者のヘンリー・セルマーが最初に設計したのはクラリネットで、伝統ある高い技術を誇ります。
明るくはっきりとした輪郭の音色が特徴です。

おわりに

ここまで材質とメーカーによる違い・特徴をご説明してきましたが、それ以上に個体差もあるのが楽器の難しいところです。

なかなか外出がはばかられるご時世ではございますが、一度ご試奏にいらしていただければと存じます。

「他にもこんなことが知りたい!」などご意見、ご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

当店では、販売だけでなく、買取もおこなっております。
はじめての一本に、上位機種へのステップアップに、ぜひご利用ください!

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