初心者必見!管楽器の選び方#1 フルート編① 

はじめに

店頭でお客様とお話ししていると、「これから楽器を始めたいんです!」という方がたくさんいらっしゃるので、音楽や演奏を楽しむ仲間が増えるんだ、ととても嬉しい気持になります!
そんな方たちのために、複数回に分けて「楽器の選び方」をご紹介していきます。
初回はフルート編です!

客席から見ていても、きらきらと華やかに光るフルートは、いつも見惚れてしまいます。
見た目や音の美しさはもちろんのこと、手軽に扱える大きさや、管楽器の中では消耗品が少ないことなど、魅力がいっぱいの楽器です。
世界的にみても、日本はフルートの愛好家が多く、たくさんの国内メーカーが存在します。値段の幅も広く、何を買おうか迷ってしまいますよね。

選ぶポイントとしては、
①構えやすさ
②吹きやすさ
③予算
が主なところでしょうか。

①②楽器の設計であったり、材質によるものが大きいです。
これについては、材質・キィシステム・頭部管・足部管の4つのテーマに分けてお伝えします。

③ご予算は、○○円以上のものを買えば間違いない!安かろう悪かろう!とも言い切れません。
高価な楽器は、精巧なつくりであることは間違いないのですが、上級者向けの吹奏感であるものがほとんどです。
とはいえ、大手通販サイトで1万円弱で販売されているような楽器は、演奏しづらかったり、楽器店に調整に出しても断られてしまったりするものが多いようです。

「趣味で初めて購入する」「中学生のときから練習を続けていて、高校3年間だけ演奏する」など目的に合わせてご予算を設定していただくのが良いと思います。
当店の商品説明文には、そのような記載もございますので、ぜひご覧ください。
また、フルートは習熟度に合わせて、買い替える楽器とも言われております。まずは1本、試奏してみてから、ご予算をお考えいただくのも良いかもしれません。

材質について

フルートは「木管楽器」に分類されますが、その多くは金属でできています。
(金管・木管の分類について気になる方はこちらをご覧ください。)
使用される金属の種類やその割合によって、音色や吹奏感が大きく異なります。
一般的に金、銀、洋白(洋銀)、白銅が使われています。

白銅・洋白(洋銀)
白銅は銅とニッケルの合金、洋白(洋銀)は銅、亜鉛、ニッケルから成る合金です。
どちらも明るい音色が特長です。
吹き鳴らしやすく、扱いやすいため初心者の方にぴったりです。金や銀に比べて楽器そのものの重量が軽いため、正しい構え方を身につけることができます。
上で挙げた金属の中では、お求めやすい価格で、エントリーモデルの楽器に使われることが多いです。しかし、音色や吹奏感はそれぞれの好みですので、銀よりも劣っているということはなく、好んで洋銀を使い続けられる方もいらっしゃいます。
一方、吹き鳴らしやすいがために、ダイナミクスの幅が小さく、上達していくと物足りなさを感じる方もいらっしゃいます。
白銅

「フルートらしい」といわれる柔らかく深い音色が特長です。白銅や洋白に比べると、吹奏感は重く、豊かな表現力や響きをもちます。
リッププレートだけ(・頭部管だけ)銀であとは洋白という入門用の楽器もあります。銀に近い吹奏感や音色を得られるため、スムーズに総銀製の楽器へ持ち替えられます。
純銀は加工が難しいため、フルートに使われる銀は他の金属が混ざっており、純度によって、Ag925(銀92.5%)Ag950(銀95.0%)などの種類があります。
総銀

銀に比べて、はっきりとした輪郭のある華やかで深い音色です。
吹きこなすことができれば、優れた遠達性や表現力が魅力ですが、演奏にパワーや技術を要するので、初心者の方にはおすすめはできません。
銀同様に、K9(9金)、K14(14金)など数字が大きくなるほど純度が高くなります。金の場合は、純度を24分率で示すので、K9であれば金が約37.5%、K24は金が100%ということになります。

上の写真はK14の管体にAg925のキィが乗っているモデルです。

他に珍しいものだと、白金(プラチナ)や木でできたフルートもございます。

おわりに

今回はフルートの材質にクローズアップしてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?
結論、管楽器を初めて触れる方が1本目に購入するのであれば、私は管体に白銅・洋白が使われたフルートをおすすめします!
ですが、肺活量や音色の好みなど人によって異なりますので、まずは一度試奏されてみてはいかがでしょうか。
来月は、キィシステム、頭部管、足部管についてご説明します。
「他にもこんなことが知りたい!」などご意見、ご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

当店では、販売だけでなく、買取もおこなっております。
はじめての一本に、上位機種へのステップアップに、ぜひご利用ください!

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