高いクオリティを誇る、日本のアコースティックギター・ブランドとして有名を馳せている「ヤイリ・ギター」。アコギ弾きなら一度は聞いたことがある有名ブランドですが、ブランド名の前にある「S」「K」「A」の違いを知らない人も多いのではないでしょうか?(S.Yairi、K.Yairi、A.Yairi)
今回はざっくりとそれぞれのブランドの違いをご紹介します。
ヤイリギターの歴史
ヤイリギターは、1935年に矢入儀一氏が設立した矢入楽器製作所のブランドです。もともとは一つのブランドだったのですが、後継者であるご子息の矢入一男氏が作ったブランドが「K.Yairi」、一男氏儀一氏と兄弟である貞夫氏が作ったブランドが「S.Yairi」となりました。S.Yairiはそのクオリティの高さから著名アーティストに楽器を使用されるほどのメジャーなブランドとなりましたが、1982年に倒産。2000年に、貞夫氏のご子息である寛氏によって復活しました。
SとKはそれぞれ、イニシャルからつけられた名前だったんですね。
現在のK.Yairiの特徴
前述のとおり、K.Yairiは矢入楽器製作所の正式な後継ブランドとしての立ち位置にあります。現在は国内、岐阜県の株式会社ヤイリギターによって製造され、国産ハイクオリティの代名詞的なブランドとなっています。ブランドを立ち上げた一男氏は2014年に他界されましたが、今も変わらず熟練の職人によってギターの製造が続けられています。購入時に付随する「永久保証」はユーザーにとっては安心できる素晴らしい保証ですね。
現在のS.Yairiの特徴
2000年に復活したS.Yairiですが、現在は楽器関係の卸業を営む「キョーリツ・コーポレーション」によって販売がおこなわれています。比較的安価なモデルから、高額なモデルまで幅広く展開していますが、安価なモデルは中国製となっており、高額なモデルは寺田楽器による製造となっています。コストパフォーマンスの優れたモデルが多くあり、初心者の方にもおすすめのブランドです。ちなみに…1982年までのS.Yairiのギターは今でも人気があり、中古では高く取引がされています。
A.Yairiとは?
いちばん珍しいのがこのA.Yairi(Alvarez Yairi)。なかなか楽器店の店頭で見かけることはありませんが、こちらのブランドはK.Yairiが海外輸出用に作ったブランドとなっており、あまり日本国内にはないブランドです。海外では人気があり、数々の著名アーティストが使用していますので、日本製ギターの海外での高い人気が窺い知れます。
さいごに
ブランドの歴史などを調べてみると、特定のモデルに希少価値がついて高額になっている理由なども分かり、なかなか面白いものです。昔に買って置きっぱなしになっている自分の楽器が、かなりのプレミア価格になっていることもありえますので、ぜひ調べてみてください!ご自身の楽器の相場が分からなければ当店の無料査定依頼をご利用いただくと楽ちんですよ!もちろんそのままお売りいただきたいですが、値段を確認するだけでもOKです(^^)
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コメント
矢入儀一氏と貞夫氏が兄弟です。二人は鈴木バイオリンおよび春日楽器で働いた後にそれぞれ別の会社を立ち上げたと聞いています。したがって「もともと一つのブランドだった」ではなくて創業時から別々のブランドだったと言った方が適切かと思います。なお一男氏は儀一氏の子息です。
コメントありがとうございます。かなりお詳しい情報をいただき感服いたしました。
早速再度お調べさせていただいた上で、記事は訂正させていただいております。
この度はご指摘いただきありがとうございました!