※写真は、以前当店が買取させていただいたクラスDアンプ。Darkglass Electronics Microtubes 900
オーディオアンプやプリアンプなどでよく言われる「クラスAの…」「クラスDの…」というもの。
なんとなく「アンプにランクでもあるのかな?Aってなんか良さそう!」とか思ってしまいがちですが、実は違うのです。
製品の良し悪しのクラス(階級)ではなく、構造のクラス(種別)の説明です。
アンプは、入力された信号を入力時よりも大きなエネルギーにして出力します。そのために増幅回路が必要なのですが、この増幅回路の動作の仕方に種類があるということなのです。
アンプのクラスの種類は、A~Dまでありますが、実際に製品として使われることが多いのはA、AB、そしてDでしょう。
それぞれに特性があり、一長一短です。
クラスAは、音質重視
※写真は、以前当店が買取させていただいた、クラスAアンプ。Bad Cat Couger5
小さい音で、クリアな音を再生することができます。
その特性から、アンプのみならず、オーディオインターフェースの入力段のマイクプリアンプでも使われることも多いです。
ギターアンプにおいては、音の立ち上がりも早くて高音質ということで昔から使われてきた方式です。
しかしその反面、熱効率が悪く、本体が熱くなってしまいます。
また、重量も重く、デリケートで壊れやすいという面も。
クラスABは、AとBのいいとこ取り
※写真は、以前当店が買取させていただいたクラスABアンプ。Black Stqr Artisan 15
まず、クラスBアンプについて。
クラスBアンプは、トランジスタを2つ搭載しており、大音量を得意としています。
しかし、2つのトランジスタが切り替わるタイミングで「クロスオーバー歪み」という歪みが発生してしまいます。
こういったことからB級アンプのみを使った商品は現在はほとんど見られません。
そこで、「クラスAとクラスBの良いところを合わせようじゃない!」
ということで出てきたのがクラスAB。
小音量ではクラスAアンプとして動作し、音が大きくなるとクラスBとして動作するという、なんともバランスが良い動作。
こちらは、ギターアンプなどでもよく使われていますし、オーディオ用アンプでも使われています。
クラスDは最も効率がよく、パワーも抜群
※写真は、以前当店が買取させていただいたクラスDアンプ。VOX MV50 High Gain
主にデジタルアンプで使用されるクラスD。
パワーもあり、熱効率が最もいい。
先述のクラスAやクラスABに比べ、軽量にもなるので、ベースやギターの小型のヘッドアンプでよく使われています。
反面、クラスAやクラスABの比べると信号の歪みが多くなります。
以上のように、それぞれのクラスは一長一短といえます。
それぞれの用途に応じて、自分にとって最適なものを選択しましょう。
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