【「何にでも使える歪み」を求めた先に ~人気のMARの秘密~ 】 

鮮やかなカラーリング、価格帯からは想像できないサウンドクオリティで、瞬く間に高い評価を得たLeqtiqueブランド。同ブランドのMaestro Antique Revised(通称MAR)は、未だに根強い人気を誇っており、最近では完全限定生産モデルが発売されたほどです。

MAR自体は既に生産が完了しているので、市場に出回ることが多くなく、使ってみたいけど実際どんなサウンドなんだろう?と思われている方も多いのではないでしょうか。今回はこのMARの人気の秘密に迫ります。

【TS系ではなくTSそのものを参考に】

TS系ペダルというと、今では数多くの製品がありますが、ゲイン幅は比較的狭く、出音もまろやかな印象が多くないでしょうか。

まずこのMARはやや硬質なトーンがベースになっており、TONEノブを一番左に回した状態でも、音が引っ込みすぎないクリアな音質が特徴的です。(ストラトのリアやテレキャスをお使いの方なら、このセッティングでも十分バランスがとれると思います)TONEを右側に回していけばいくほど、中高音域が付与され、15時辺りからグッとエッジの立ったサウンドになっていきます。ただ、その分音が薄くなるといったこともなく、バランスを整えながら抜けが良くなっていく印象です。

次にGAIN。ベースが硬質なトーンであることも影響していますが、食らいつくような激しめのドライブサウンドまで表現できます。またピッキングに対する追従性も良く、GAINを上げていても、タッチ次第でちゃんとクリーントーンに変化します。(GAINを最大まで上げるとさすがにやや歪んできますが)

【「何にでも使える歪み」を求めた先に】

多くのギタリストが一度は「何にでも使える歪み」を求めて彷徨いますが、「歪みを付与しつつ、音の抜けも意識しながら、音が細くならないように…」といった要望にも、器用に応えてくれる幅広さ、バランスの良さがこのMARにはあり、そこが多くの人に刺さって人気となったポイントの1つだと思います。

今回記事を書く前に改めて弾いてみましたが、さらなる進化を加えながらも、TSサウンドへのリスペクトは忘れておらず、日本らしい職人魂が感じられるペダルだなと感じました。

メインのドライブペダルとしてはもちろんですが、ゲインブースターとしても重宝するモデルです。歪みに悩まれている方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?

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