スネアはドラムセットの中でもひときわ存在感の大きな音色で、ドラマーの個性が出やすい楽器です。
今回はメタルシェル(金属胴)に絞ってサウンドの特徴などをご紹介していきます。
スチール(Steel、鉄)
メタルスネアの中でもっともオーソドックスなのがスチールです。
明るくストレートにヌケる音色で倍音やサスティーンも豊かでボリュームも十分。
ハードロックやメタルなどの激しいジャンルはもちろん、ジャンルを問わず活躍できるド定番素材です。
Pearlから発売されていたRed Hot Chili PeppersのChad Smithシグネイチャーモデルの仕様を受け継いだ
US1450など、安価ながら使い勝手の良いモデルが多いのも魅了。
ブラス(BRASS、真鍮)
銅に亜鉛をくわえた合金で加工しやすく振動の伝達も良く、古くから多くの楽器に用いられてきました。
明るく華やかな倍音が特徴、スチールより音自体の硬さはなくマイルド、
音量も出るのでライブでもしっかりとした存在感をアピールできます。
LudwgのBlackBeautyをはじめ、各社から多くのブラススネアが発売される人気の高い素材です。
コパー(Copper、銅)
比較的柔らかな金属で落ち着いた高音、重心が低くメタルスネアらしくない太く暖かいサウンドが特徴。
発売されているモデルが少なく癖がありそうですが、
The Mars Volta時代のThomas PridgenがDWの6半モデルを使用していたり、
大御所ジャズドラマーのRoy HaynesがYAMAHAからジグネイチャーモデルを発売するなど、
幅広いジャンルに対応する高い汎用性が伺えます。
ブロンズ(Bronze、青銅)
10円玉やアコースティックギター弦の素材に使われている銅に錫をくわえた合金、
コパーよりも剛性が高くより硬さを感じる音色です。
中音域にピークあるようなサウンドですがメタルらしいヌケるアタックや音量、
コパーのような太い低音を兼ね備えた特徴を持っています。
アルミ(Aluminium)
1円玉の素材に使われている柔らかく軽い金属。
ドライでクリスピーなサウンド、音量は控えめでスッキリとした印象。
アルミスネアとしてはLudwigのSupraphonicやAcroliteが有名で、数多くの楽曲を彩ってきました。
スネアドラムになっても非常に軽いものが多く、持ち運びが楽なのも魅力の一つです。
いかがでしたでしょうか。
メタルシェルといってもいろんな素材がありサイズや仕様によってキャラクターも様々なんです。
今回の記事がスネア選びの参考になれば幸いです。
次回ウッドシェル編でお会いしましょう。
ベース、ドラム、アクセサリ担当:前田
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