「注意したい!」と思ってしまう事・・・~長く使い続ける為に~ 

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2018年は急激に暑くなりまして、全国でも熱中症への対策が声高に叫ばれる毎日でございます。
ここ、神戸でも連日暑い日が続いております。

実は当店、今年よりマイナーチェンジをさせていただき、エプロンになっております。(昨年までは夏の制服がポロシャツだったのです)エプロンとなりましたので、下に着る服選びというのも例年にないものとなっております。
そして、これだけ暑いとなりますと、少しでも涼しい格好をしたいと、服装を思案したり致します。

「やっぱり暑い所で着る服といえば、アロハシャツだろう」

と思ってクローゼットから引っ張り出してきたり。

ご存知の方も多いでしょうが、アロハシャツというのも、楽器と同じくヴィンテージがあるアイテムでございます。
そして、楽器と同じく専門的な管理方法やメンテナンス方法があるのでございます。
しかし、楽器と同じく(?!)その点があまり知られておりません。

それはそうと、なぜそんな事を知っているかといいますと・・・、こちらで勤務する前に古着屋さんで働いていたからだったりします。

アロハシャツが自身も好きという事も手伝いまして、前職中に色々と経験したり、勉強したりしたものです。そんなこともあり、一般の方よりは知識がある方だと思っております。(マニアと言えるほど詳しくはございませんので、悪しからず(笑))

ヴィンテージと呼ばれる物があるほど、歴史の深いジャンルということは、

「どれだけ大事にケアしているか?」

が自ずと大事になってくるのでございます。
この辺りは、本当に楽器の世界と同じでございます。

アロハシャツはやはり衣服でございますので、素材によってケア方法も違うのですが、何よりも着用方法が重要です。

暑いときに着用する洋服でございますので、
「素肌にそのまま着る」
と思っていらっしゃる方が多いのですが、この着方は洋服にとって実はリスキーです。

映画やドラマ、雑誌では有名な俳優さんやモデルさんがそのまま着ているし・・・。
と思われる方も多く、実際にそのイメージから素肌に着る方が多いのだと思うのですが、アロハシャツ愛好家の方からするとタブーだったりします。
正装に関しましても諸説ございますが、一番大きな理由は生地が傷むからなのです。
そして、最も恐れるのが・・・「汗じみ」でございます。

生地の特性上、一度ついた汗じみは落ちないことが多いのでございます。
これはアロハにとって致命的なことでございます。

夏になると大量のアロハシャツが持ち込まれていた当時の職場で、何度希少なアロハシャツがダメになってしまっているのを見たことか・・・。
「素肌に着たらダメだって・・・」
と悔しい思いをしたものです。

楽器に関しても、やはり上記の様に、専門的にみると「それはやらないほうがいいのにな」と思うことがございます。

それは、初歩的な事がほとんどではあるのですが、同時に慣れてくると

「めんどくさいから、これぐらいいいやろ」

と思われがちな些細なことも多いのです。

一番言われている事ですと、弾き終わった楽器をそのままにすることでしょうか。

弾き終わったら弦やボディをクロスなどで乾拭きする。
そして、すぐに弾く予定がないのであれば弦を緩める事でしょうか。
これをするだけで、弦の持ち・ボディの状態の維持、ネックの状態が変わってくまいります。

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ギターは、木材で作られている部分が大半です。
木材は湿度や温度の影響で変形をするのは周知の事実かと思うのですが、力がかかり続ける事でも変形は起こります。

よく「ネックが反ってますよ」「捻じれてますね」というような会話が繰り広げられるのですが、その原因は弦を緩めない事を起因としている部分も大きいと思います。

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また、アンプなど自宅で使う場合は、メモリが固定されがちになってきませんか?
「いちいち音作りするのも面倒なのでそのままにしている」
という方がほとんどではないでしょうか。

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これも、良くありません。
使い終わったら、ちゃんとメモリを「0」まで戻す。次に演奏する際にメモリを調整して弾き始める。
これをやるだけで、「ガリ」が出にくくなります。

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「ガリ」はポットの中にホコリなどの不純物が混入することによって発生します。
ポットの構造は、ツマミを回していくと内部の針のようなもの(ワイパー)が動き抵抗値を変えていくという仕組みなのですが、その針が動く道中に不純物(ホコリ)などが入り込むと一時的に絶縁されてしまい
細かな接触不良が起こる事によって発生しているのです。

回転するパーツですので、トルクの中にグリスが塗られているのですが、粘性が高いのでホコリやゴミなどの付着がしやすく同じ箇所で止めっぱなしにしていると針が動かないので、入り込んだ不純物が掃除されない状況が続いてしまいそのゴミが接触を邪魔するほど大きくなってしまうからと言われております。

エレキギターの方などはVolumeを「0」にするクセがついている方が多いと思うのですが、ガリはToneなどから出ることが多く、よく使うVolumeからは出にくい印象はありませんか?
それは、定期的に動かす所とそのままにしている所との差だと思われます。

他にも、コンパクトエフェクターの電池。
コンパクトエフェクターは使い続ける時はいいのですが、一度ボードから外れてしまうとそのまま長い間放置される事が多くないでしょうか。

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そうなってくると、中で液漏れが起こります。
液漏れ程度なら、外観上汚れる程度で済むのですが・・・
電池スナップと固着して朽ちてしまい、スナップごとちぎれたり劣化してしまいます。
そうなると、修理をしないと電池で使えなくなってしまいます。

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経年による故障はある程度仕方のない所はあるかと思うのですが、電池を外すという一手間を忘れたが為に
修理しないと次に使えないというのは何ともやり切れない気持ちになりますよね・・・。

それが売却するタイミングに発覚したら、やはり減額の対象となってしまいますし・・・。
そうならない為にも、ちょっとした手間ではあると思うのですがケアをしてあげて欲しいなと思うのです。

今回例に上げたことは、あくまで予防策でありまして、「確実に状態が悪くならない、壊れてもこれをやれば治る」という
ことではございません。

しかしながら、「長く使い続けていこう」と思うと、随時ケアをしているかどうかが非常に重要になってきます。
殊、楽器の世界となりますとそのパーツ自身がもう生産されておらず、オリジナルであることが稀少性を高めているという
事も少なくありません。

その稀少なものがいい状態で長く楽しめる、新しい世代へ受け継げるというのは素敵な事だと思うのです。
しかも、その方法が「ちょっとしたひと手間」なのであれば、ぜひ実行してもらいたいと思わずにいられません。

まぁ、そのひと手間を「続ける」事が一番難しかったりする訳ですが(笑)
大事にしたい一生物の愛機をお持ちの方の、メンテナンスの参考となれば幸いに思います。

アンプ・ドラム担当:土内

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