アコギ豆知識 Martinの0シリーズ 

今回はMartinの0シリーズのギターについてご紹介します。

0シリーズのギターには主に

0(シングル・オー/コンサートサイズ)
00(ダブル・オー/グランドコンサートサイズ)
000(トリプル・オー/オーディトリアムサイズ)

といったものがあり、型番に0が増えるほどボディも大きくなっていきます。
胴厚は他の0サイズと同様ながら、ドレッドノート並みのロウアーバウト幅を持った0000(クアッド・オー)というギターまで存在します。

ところで0を「オー」と読んではいますが、正しくは数字の「ゼロ」です。
Martin社はギターのサイズを数字で表しており、1850年代初頭では

Size 1(スタンダードサイズ)
Size 2(レディースサイズ)
Size 3(ジュニアサイズ)

といったラインナップが用意されていました。
数字が小さいほどボディサイズ、スケールは大きくなります。これらは12Fジョイントのいわゆる「パーラーギター」であり、「ドレッドノート以前」に主流であった形式のギターです。

それから少し時代が下り、バンジョーやマンドリンが花形楽器として持て囃されるようになると、そういった音量の大きな楽器と一緒に演奏するために、当時Martin社のもっとも大きなギターであったSize No.1より大きな容積を持ったコンサートギターが製作されるようになったのですが、そのギターは「数字が小さいほどボディが大きくなる」法則に従い、Size 0と名付けられました。そして、大音量化の要望に答えるように、続いて1870年からはSize 0より大きなSize 00が、1902年からはさらに大きなSize 000が制作されるようになりました。

さて0シリーズのキャラクターについてですが、なんといっても存在感のあるミドルが持ち味であると言えます。
単音でもよく歌う、美味しい音域を持ったギターですので、メロディアスなプレイにうってつけです。

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