皆さんは「ネックが反っている」と聞くとどう思われるでしょうか。
ネックが反っている(順反り、逆反り)と、特定のフレットで音づまりが発生したり、弦高が異常に高く(もしくは低く)なったり、
一般的には”不具合”として認識されていることが多いのではないかと思います。
もちろん極端なネックの反りは不具合として調整の必要がありますが、ネックが反っている事自体は決して悪い事ではありません。
むしろ、あえてネックを反らすことによって劇的に音が良くなる場合もございます。
おすすめは少し順反りのセッティング
個人的な意見となりますが、ネックの反りは、どストレートよりも気持ち順反りのセッティングがおすすめです。
弦楽器はブリッジとナットを支点としてで引っ張り合っており、12フレット上で弦の張力が集中しますのでそこを中心にネックが反る※わけですが、
順反りの場合→12フレットと弦の間が広くなる
逆反りの場合→12フレットと弦の間が狭くなる
となります。
※ネック材の癖や強度により必ずしも12フレット上で反るというわけではございませんが、一番力が加わっているところであることは間違いありません。
そして、ベースの弦は弾いた時に簡単に言うと大縄跳びのような動きで振動しています。(縦振動+横振動)
開放弦を弾いたときに弦振動(弦の振れ幅)が一番大きいのは12フレット上で、そこからナット側、ブリッジ側に行くにつれて振れ幅は小さくなります。
このため、逆反っている場合は振れ幅が最大のところでネックと弦が一番近くなりネックに弦が当たってしまうため十分な弦振動が得られません。
上記のような理由から、弦振動を最大限に活かし、楽器自体の鳴りや音の伸びを良くする為に気持ち順反りのセッティングをおすすめしています。
Fender社も推奨!
Fender社の工場出荷仕様の適正なネックの反りは、1フレットと15フレットを押弦時、
7フレットでの弦の底面とフレットの上面の隙間が0.012インチ(0.3mm) および 0.014インチ(0.35mm)で設定されております。
隙間がある=わずかに順反っている状態、ということですね。
(画像は1弦1フレット、15フレットを押さえた際の7フレットと弦の隙間)
まとめ
個人的には気持ち順反らしたベースのサウンドや鳴り、テンション感がしっくりくるので、所有するベースは全てそのセッティングにしています。
順反らせないほうがいい個体ももちろんありますので、皆さまも自分にピッタリとハマるセッティングを探してみてください^^
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