俺は、ルックスは悪くないし、金持ちだし、有名だ。 

ハーモニックマイナー・パーフェクト・フィフス・ビロウってなに?

皆さんは好きなギタリストは誰ですか?

話題に登りがちなキングオブベタな話題ですが

私は好きなギタリストは誰ですか?と聴かれたら
マティアス IA エクルンドやSymphony Xのマイケル・ロメオが浮かびますが
その後の話の広がりも考慮すると「イングウェイが好き」と答えます。
(やっぱりギタリストの間での知名度が高いのと、人間的にクセが強い部分が病み付きです。)
プレイヤーとして華があって、巧い。というのは好きの理由の大前提ですが。

クラシック由来の難解な響きで楽曲を構成しているアーティストなのでそこも好きなポイントなのですが
最近、「実は根幹はラフに認識してプレイしてるのでは」と思うようになりました。
そのキッカケとしては「フリジアンでプレイしている」発言です。

 

ハーモニックマイナー・パーフェクト・フィフス・ビロウ

ハーモニックマイナー・パーフェクト・フィフス・ビロウ
必殺技のようなネーミングですが、音階です。使う人によっては事実、必殺技ですが、、、。
イングウェイが「フリジアンでプレイしている」と言っている時に実際に使っているのがこのスケールです。
(誤解が出ない範囲でインタビュアーに適当に返事をしただけかもしれませんが)

実際に使っているスケールで答えない。
ここから推測されるのがイングウェイはKeyで外さないスケールを意識して弾いて、コードに対応してフィーリングで音を選び、アドリブの際にモード旋法を無意識で操っているということです。
このスケールはこの曲のこの部分では外さないをわかっていれば「弾きはじめの音でフレーズを悲しくしたりも経験則で変えれる」という感じです。
ロックだと「転調はそんなに多くないのでkeyに対応するダイアトニックスケールがわかっていればアドリブでソロが弾ける」という感覚です。

調号が出てこないKey:C、Key:Amで話をすすめます。

どういうことかというと
通常のダイアトニックスケール
メジャー(長調)のKey:C(通常はドレミファソラシド)
マイナー(短調)のKey:Am(ラシドレミファソラ)
ちなみにこの時のフリジアンは(ミファソラシドレミ)
使っている音の仲間分けは同じ

ネオクラシカルで多用されるハーモニックマイナーをダイアトニックスケールにしてコードを構成するとちょっとかわったコードが出てきたり、ハーモニックマイナー特有のメロディーラインになって雰囲気がかわります。
(イングウェイの楽曲でよく聴く雰囲気のやつです。)

Aハーモニックマイナー(ラシドレミファソ#ラ)
基準となる音のラにうまく解決する、半音したのソ#が登場するのが特徴です。

用語として正しくないのかもしれませんが
Aハーモニックマイナーのフリジアン(ミから始まるということにした場合)(ミファソ#ラシドレミ)
ちなみにEハーモニックマイナー・パーフェクト・フィフス・ビロウは(ミファソ#ラシドレミ)
こちらも使っている音のメンツ(仲間分け)は一緒ですね。

 

受け答えに”その人の認識”が出る

スケールが一回一回場所によって変わっているという認識でプレイしているならハーモニックマイナー・パーフェクト・フィフス・ビロウを使ったと受け答えていたでしょう。
そうではなくて、「フリジアン(モード旋法的なアプローチ)を使った」と発言した。
「基準になるスケールがあって、コード進行の場面ごとにその順番を並び替えてプレイしてるよ」ということです。

Keyがメジャーかマイナーかの前に五線譜の調号で「使わない音を判断」
ダイアトニックスケールの判別(メジャー・スケールかナチュラルマイナー・スケールかメロディックマイナーかハーモニックマイナーか)

「実際に覚えているスケールはメジャースケール、ナチュラルマイナー、メロディックマイナー、ハーモニックマイナー(ギターなので形で覚えている)だけあとは雰囲気に合わせて弾き始める音を変えている」
と言い換える事もできるでしょう。

結局、要は「AのブルースでAのペンタトニック弾いておけば問題ないだろう」に似ている感じです。
あのような超絶的プレイにライブでインプロヴァイスを加えられるのは「勉強して理解したことを簡単に。」という勉強熱心な部分とクレバーな部分が共存しているからではないでしょうか。

最後にイングウェイの名言で締めます。

「音楽は、俺が眠っている時でもやって来る。いつも存在していて、俺は逃れられない。それは悦びであると同時に、呪いでもある。」

「俺は“今やっていること以外はやりたくない”のさ。俺の場合、何かやりたいことがあったら、それを夢見ているなんてことはしないで、サッサと実行に移すよ。」

「これまでにやったベストのショウはどれだったかと質問されたら、次にやる俺のショウだと答える。それが俺のベストなんだ。」

「俺は、ルックスは悪くないし、金持ちだし、有名だ。女達はそれを欲しがる。」

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