ネジには大きく分けてプラス(+)ネジとマイナス(-)ネジがありますが、その違いとは一体何なのでしょうか。
楽器のメンテナンスをしていても「どっちかに統一してくれたら良いのに」と思うこともありますが、やはりそれぞれメリット、デメリットがございます。
マイナスネジが使われている楽器
1952年までに製造されたテレキャスターやオリジナル・プレシジョンベースは、ジョイントプレートのネジを始め全てマイナスネジが使用されており
ます。
1953年からはマイナスネジからプラスネジへと変更されていき、今ではリイシューモデルを除いてほとんどプラスネジが使われているわけですが、なぜそうなっているのでしょうか?
プラスネジのメリット、デメリット
・メリット
ドライバーとネジ溝がフィットするので強く締め込むことが出来る
ドライバーとネジ溝の接地面がずれにくいので、先端が電動ドライバーも使える
・デメリット
ネジ溝に汚れが詰まったり錆びてしまうとドライバーの先端がネジ頭に入らなくなってしまう
サイズの合わないドライバーで無理に回すと、ネジ溝が潰れていわゆる「ネジがなめた」状態になりやすい
マイナスネジのメリット、デメリット
・メリット
ネジ溝に汚れが詰まっても簡単に取り出すことが出来る
水がかかっても溝に沿って外へ流れていく
・デメリット
ドライバーとネジ溝がずれやすく回しにくい
ネジを締める時に両手がふさがってしまう(片手で締めづらい)
まとめ
以上のようなことから、強く締め込みやすい、回しやすい、メンテナンス性に優れている、ということがプラスネジが多く使われている理由でしょう
か。
ブリッジサドルのコマなどは汗で錆びやすいので、錆びても調整できるようにマイナスネジが使われていることも多いですよね。
(プラスネジのネジ溝が潰れてしまったら本当に厄介です。。)
ただやはり現在ではプラスネジのほうが使いやすいということで、マイナスネジの需要はどんどん減っているみたいですが、マイナスネジは錆びや汚
れ、水に強いことから、お風呂場や水道メーターなどに使われることが多いようですね。
今回の記事はほとんど楽器の関係ない話で失礼しました。
ちなみに日本で本格的にプラスネジを使い始めたのはホンダの創業者、本田宗一郎氏だそうです。
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