【形状の違いだけじゃない!ジョイント方法による細かな違いをご紹介】 

皆さんはギターを選ばれる際、どんなこだわりをお持ちでしょうか?、木材、ピックアップ、握り心地、使いやすさ、~さんが使っているモデルだから…などなど。人によって基準とする所は様々だと思いますが、ネックのジョイント方法について気にしている!という方はいますでしょうか?

ネックの仕様は大きく「ボルトオンネック」「セットネック」「スルーネック」に分けられます。ただの形状や仕様の違いかなーと思う方もいるかもしれませんが、そこはギターの奥が深い所。細かい部分ではありますが、楽器の鳴りや演奏性にも関わってくる大切な所なんです。

今回はそんなネックの仕様についてご紹介します。

ボルトオンネック

ボルト・セット・スルー
ストラトキャスターやテレキャスターによく見受けられるタイプですね。ボディとネックが3~4点のネジで止められています。このタイプのメリットはメンテナンスのしやすさ。容易に取り外しが出来るので、もしネックの状態が悪くなったり最悪折れてしまっても、比較的簡単に交換も可能です。ボディの鳴りの面から考えると、ネジで締め付けている事になるので、3つのタイプの中では一番抑え目な構造となっています。

構造上抑え目とはいいますが、カスタムショップクラスの作りがしっかりしている商品に関しては鳴り自体も全く違いますし、「ネジの締め具合を変えてサステインを調節する」、なんて方法もあったりするので、一番自由に色々と試せるタイプではないかなと思います。

セットネック

ボルト・セット・スルー
先ほどのボルトオンとは違い、ネジではなくネックとボディを直接接着するタイプ。そこから塗装をして…という形になるのでボルトオンより手間がかかった方法です。レスポールでよく見受けられるタイプですね。簡単に取り外しが出来ないので、ネックの状態が悪くなったり折れたりした場合は、簡単に修理が出来ない点がデメリットです。またヘッドに角度が付いている点はネックが折れやすい原因の1つでもあり、その辺りが難点。しかし直接接着している分ボディへの伝達率がしっかりしているので、よりボディ鳴りを意識した作りのタイプとなっています。

ボルト・セット・スルー

スルーネック

ボルト・セット・スルー
上の2つはボディとネックを接着するタイプでしたが、スルーネックは完全に一本の木から加工して作る仕様です。上から下まで全て繋がっている構造の為、弦振動の伝達率は一番良くなります。ボディ鳴り・サステインが重視されるベースで採用される事が多いですね。デメリットとしては加工に一番手間がかかる事、ネックの状態が悪くなった場合はセットネックより対応が難しく、まず素人では修復できないのが難点です。その点も踏まえて楽器の価格も高くなることが多く、あまり数自体は出回っていませんが、ネックの根元に無駄な加工がないので、ハイフレット付近の演奏性も良く、ソロプレイもこなすテクニカルなベーシストには非常に魅力的な構造ですね。

まとめ

以上ざっとではありますが、3つのジョイント方法の紹介をさせていただきました。ボディの鳴りに関していうと、スルーネック→セットネック→ボルトオンネックとなるわけですが、素材の良さを十分に引き出すには、しっかり手間をかけてあげるのが良いという事なんでしょうね。

それぞれのメリット・デメリットがあり、何が一番良いよ!と中々言えないのは心苦しい所ではありますが、自分が納得できる物というのはやはり人それぞれ違います。それを探し当てるのが楽器選びの楽しさでもありますよね。当店でも様々な楽器があり、お気軽に試奏できますので、お気に入りの1本を探す参考にしていただければ幸いです!

 

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