クラシックギターのはなし 第一回 弦について 

皆様はじめまして、澁谷と申します。
今回からこのコーナーに参加させていただきます。
店頭では機材関連を担当しております。
よろしくお願いします!

さて、いきなり本題です。
ぼくはナイロン弦が大好きなんですが、
お店で働いていて感じるのがクラシックギター人口の少なさ。
クラシックと名は付くものの、もちろんソロギターだって、
歌モノのバッキングだってイケちゃいます。
かくいうぼくもクラシック畑ではありません。
ですが、ナイロン弦の音は病みつきになる魅力を持っている、
ということは自信を持って言えます!

という訳で、勝手ながらこのコーナーを啓蒙活動の場とさせて頂いて
何回かに分けてクラシックギターについてぼくが知っている事を
ご紹介できれば、と考えております。お付き合いいただければ幸いです!

 

第一回は弦についてです!

クラシックギターはナイロンギターと呼ばれることもあるように、
ナイロン素材の弦を使う事が大きな特徴となっております。
古くは羊などの腸を加工したもの=ガット弦を用いたことから
ガットギターと呼ばれることもあります。

スティール弦と較べ、甘く、ふくよかな音が売りです。
テンション感も弱く、指先を傷めにくいというメリットもあります。
さらに比較的寿命が長く、交換の頻度が少なくて済むのもポイントです。

さて、その交換の手順をご説明いたします。

サウンドホール側からブリッジに弦を通します(写真①)。

ブリッジに弦を結び付け(写真②、③)
そのままきゅっと締めます(写真④)。

ブリッジの側面で弦を留める事がポイントです。
強い固定力を得る事ができます。

これは悪い例ですが、ブリッジの上面に弦が乗っていると
弦を巻いた際の張力でほどけてしまうことがあります(写真⑤)。

低音側三本は一周、
高音側三本は二周巻きます
一弦はとくに細い為、三周に巻くこともあります(写真⑥)。

1-新しいフォルダー46

しっかりブリッジに結結び付ける事ができたら、
もう片方の先端をストリングポストに巻いていきます。

ストリングポストの穴に弦を通し(写真⑦)
しっかりと結びます(写真⑧)。
弦を軽くブリッジ方向に引っ張りながらペグを巻いていきます(写真⑨)。
6弦と1弦はポストの穴の外側に、
2から5弦はポストの穴の内側に向かって巻いていきます(写真⑩)

ポストへの巻き数は2~3周で充分です。
あまりグルグル巻きすぎると不恰好ですし、巻いて重なった弦が
ヘッドの内側に当たってしまうことがあります。

ポストから飛び出した弦は5mm程を残して切ってしまって大丈夫です(写真⑪)。

チューニングしたら出来上がり!(写真⑫)

1-新しいフォルダー47-001

※表面版にかかるテンションが急変するから・・・という理由で
 古い弦を一度に全部外さず、一本ずつ変えていく方法もアリです。
 他の弦の巻き方を確認する事もできますので、
 初めて挑戦する際にはその方が良いかもしれません。

 

張りたての弦はある程度まで伸び続けます。
弦の種類にもよりますが、少なくとも2、3日はチューニングが
安定しませんのでご注意を!

弦の寿命が長いとはいえ、完全に伸びきった弦は音が悪いばかりか
ネックに悪影響を与えます(弦の伸びしろがない=張力の逃げ場がない)。
少なくとも三カ月に一度は交換することをおすすめします。

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