皆さんはリッチライトという材をご存知でしょうか?主にギブソンのレスポールカスタムやマーチンなどの指板に最近使われている材なのですが、実はローズウッド・メイプル・エボニーのような木材とは一線を画した素材なんです。
今回はそんなリッチライトの秘密をご紹介いたします。
【作られた素材】
リッチライトとは、リッチライト社によって開発された再生紙にフェノール樹脂を固めて着色した素材となります。簡単に言いますとリッチライトは「天然の木材ではない」んです。
先程上で挙げたレスポールカスタムやマーチンはエボニー材をよく使われているのですが、現在非常に数が少なっており、厳選された高級モデルにしか使われなくなってきています。
そこで今注目されているのがリッチライト材。見た目はエボニー材とあまり変わらず、質感なども似ているとの事からエボニーに変わる代材として重宝されているんです。
【天然か人工か】
やはり「天然の木ではない」という点が気になる人はすごく多いようです。Custom Shop製のモデルでも採用されている事もあり、「ヴィンテージのスペックを再現しているのに、指板は人工か…うーん…」という話も多いですね。
確かに何も知らずに触ってみるとそこまで気になりませんが、いざ知ってしまうとなんかちょっと肌触りが違うような…という気持ちになってしまいます。しかし多くの試奏された方が「そんなに違いは分からない」という感想を挙げているのも事実ではあるので、すごく難しい所ではありますね。
木材などの天然の素材がどんどん無くなっていく中で、人工の素材というのは必要不可欠になってきています。いつか全て人工の素材が使われた楽器が普通になる時代が来るのかなと思うと、複雑な気分ではありますが、数少ない資源を大切にしていく為に知恵を絞って作り上げていったと思うと、人ってすごいなとしみじみ思います。
なんだか壮大な話になってしまいました(笑)
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