フロイド・ローズ・ブリッジはその他のブリッジ(シンクロナイズド・トレモロ・ユニットやT.O.Mなど)と違い、弦を張る前にボールエンドを切り落とす必要があります。弦を長持ちさせるためにはこの切り落とす場所が重要です。
では切り落とす場所の説明の前に、まずは弦の種類について簡単に説明いたします。
弦の種類
ギター弦には大きく分けて「プレーン弦」と「ワウンド弦」と呼ばれる2種類の弦があります。それぞれ構造に違いがあり、
『プレーン弦』…芯線のみで構成されるツルっとした弦。
『ワウンド弦』…芯線を中心に螺旋を描くように巻線で巻かれている弦。
となっています。
では、これを踏まえた上で実際に切る箇所を見てみましょう。
1~3弦のプレーン弦
特に特別な点は無いので、大体の方は間違っていないと思いますが、画像の様に弦のボールエンド側から細くなった辺りで切ればOKです。
4~6弦のワウンド弦
こちらのワウンド弦の切る場所ですが、プレーン弦と同じ位置ではダメなのです。画像のようにボールエンドの近くの少し太くなっている箇所を約2mm程度残して切りましょう。なぜ?と思われる方も多いかとは思いますが、先述のワウンド弦の説明の通り、芯線に巻線が巻かれている構造のワウンド弦では、プレーン弦と同じ箇所で切ってしまうと、巻線がほどけてしまい弦がダメになってしまうことがあるのです。しかしボールエンド近くの太くなっている箇所は強度が高く、そこを残してあげる事で巻弦がほどけるのを阻止できます。
スタッフより一言
激しいアーミングでもチューニングが狂いにくい、メタラーご用達のロック式トレモロユニット「フロイド・ローズ」。
弦交換や調整が難しく面倒ですが、正しく調整をしてあげる事で想像以上の高いポテンシャルを発揮します。正しい知識と適切な手入れをして最高の状態を維持できるようにしましょう。
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