皆さんは「セミアコ」と「フルアコ」の違いについてお分かりでしょうか?
前回は「箱モノ」ギターについて少しご紹介させていただきました。
ひとえに箱モノといっても様々なギターがあるのですが、一番よく聞く単語として「セミアコ」と「フルアコ」があると思います。その違いについて、意外に知らない方もいるんじゃないでしょうか?というかこの違いについては未だに議論にもなっているんです。各ギターの特色を説明すると、
【フルアコ】
・アコースティックギターと同程度の空洞部を持ち、センターブロックが無い為、アコースティックギター本来の鳴りに近い。柔らかく甘い音がするのが特徴。しかしその構造上大音量でアンプ鳴らしたり歪ますと、共振してハウリングが起こりやすい。ジャズなどクリーンなサウンド向き。
【セミアコ】
ボディ(空洞部)が薄くセンターブロックがある為、フルアコよりハウリングが起こりにくい。ソリッドギターとアコースティックギターの両方の音の性質を持ち、サステインも良く、比較的どんなジャンルでも対応できるが、フルアコのような独特の甘い音は出しづらい。
セミアコ・フルアコの分け方といたしまして
・ボディの空洞部の容積の大きさ(ボディの厚さ)
・センターブロックの有無
の2つが一番として挙げられます。
センターブロックというのはES-335のようなギターのホールを覗くと、真ん中辺りに木材が入っているのが見えると思います。これがセンターブロックといい、共振・ハウリングを和らげています。
このセンターブロックが入っているとセミアコというのが一般的な説…ですがこの辺りが議論されるポイントとなっています。
よく話題になるギターとしては、前回でも紹介したEpiphoneのCASINO。一見するとセミアコなのですが、実はCASINOはセンターブロックがありません。その為上の定義でいくとフルアコになるのですが、ボディが薄いからセミアコだ!という意見もあるのです。
空洞部の大きさだけが関係する!派
センターブロックの有無のみが関係する!派
両方関係する!派
様々な意見が飛び交っているんです。一概にどれが正しいとも言えず…ここにセミホロウギターなどを放り込むともうてんやわんやです笑ですが、こういう曖昧になっている事を語り合って自分たちの答えを出すっていうのも1つの楽しみでもありますよね。「箱モノ」1つ調べるにしても、楽器って奥が深いなと改めて感じます。
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