【掘り出し物を探せ!製造年でこんなにも違うBD-2!】 

某大人気アニメの影響もあってか、市場から軒並み姿を消していたBOSS BD-2。当店でも在庫が1つもない、買取依頼もこない・・という状況が続いていましたが、やっと在庫が戻ってまいりました。

BOSS BD-2は元々人気の高い歪みではありましたが、相場が高騰している個体がある事をご存知でしょうか?初期に製造された個体がそれにあたるのですが、ただ「希少価値が高いから!」というわけではなさそう。ただいまちょうど様々な年代のBD-2がありますので、この機会に比較してみました。

いろんな時代のBD-2

まずは2010年に製造された個体から。基盤はよく見たことのあるペダルとほぼ同じ大きさでオペアンプはNJM4558LDが搭載。コンデンサは黄色の物が使われています。

次に2022年に製造された個体です。基盤は大幅にサイズダウンされています。オペアンプやコンデンサは確認できませんでした。

最後はラベルが剥がれているため正確な年代は分かりませんが、オペアンプM5218ALが搭載されている個体です。このオペアンプは製造初期から2000年前半まで使われていた物なので上記2点とは製造年が異なることは分かります。

コンデンサは1つだけ青色の物が使われているのが他とは違う特徴です。ちなみに青色のコンデンサが2つ使われている物が最初期の個体とのこと。ここまではおおまかな仕様についてですが、特筆すべきはサウンドの違いでした。

今回比較した3つの中で一番年式が古いにも関わらず、「M5218ALの個体」が一番出力が高く、高音域の抜け方、歪み成分のきめこまやかさが一番整っている印象を受けました。「2010年製造/NJM4558LDの個体」が一番出力が低く、歪み方も幾分ダーティーな質感で、自分が持っていたBD-2のイメージはこれでした。「2022年に製造の個体」は2010年よりも出力が上がり、歪みも綺麗にまとまっており、扱いやすく改良されていると感じました。

固定観念を良くない

今まで自身の固定観念として、BD-2はタッチに対するレスポンスが優秀な分、手元の粗さがそのまま出てしまうため、無理に初心者にはおすすめしないようにしていました。ただ今回調べたことで製造時期によってこんなにも質感が変わるものかと驚きました。現行モデルに関しては初めての歪みを探している人にもおすすめしたいと思います。

M5218ALの個体が高騰している理由については、初期にIC製造を担当していた三菱が事業から撤退したことで使えなくなったため、流通数が少ないのも1つですが、サウンドに関しても別モデルかと思えるくらい出力・音のハリが違ったので、ここにきて再評価されてきているのだと思います。

中古市場には数多のBD-2が溢れていますが、実は掘り出し物が隠れているかも?BD-2を狙っている方は製造年や仕様にも注目して探してみてください!

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