数年ぶりのベース弦レビューの第6回。
今回はニッケルやステンレスとも違う新しいトーンを持つコバルト。
柔らかくウォームなサウンドのブラックナイロン。
レジェンドの域に達しながらも精力的な活動を続けるレッチリ フリーのシグネイチャー弦。
の変わり種をご紹介いたします。
ERNIEBALL COBALT ELECTRIC BASS STRINGS
まずはギター弦の定番ブランドとしてD’Addarioと双璧をなすERNIEBALLが、鉄とコバルトを独自の技術で配合、開発した世界で唯一のコバルト弦。
このコバルトは高い磁性体を獲得しており、ニッケル合金など従来の弦と比較して幅広いダイナミックレンジ、優れたハーモニック・レスポンスを持っています。
- サウンド
第一にパワフル。
トレブルがしっかりとした音像で存在し、ガッツのあるローミッドとうまく共存し太さく派手なキャラクター。
ハードロックやメタルなどベースの存在感や音抜けを重視するジャンルにもってこいです。
- テンション
テンションはやや柔らかくピッキングに対してしっかりと弦が振動し豊かに鳴ってくれます。
チョーキングやヴィブラートといったプレイもスムーズな印象です。
D’Addario NYLON TAPEWOUNDS
こちらはD’Addarioのブラックナイロン弦。
ベースのナイロン弦は、表面にナイロンコーティングされたもので、こちらは黒いナイロンなのでブラックナイロン。
他にもホワイトナイロン弦もあり、サウンドの傾向に違いがあります。
表面はツルツルしておりなめらかな手触り。
表面が金属ではないので錆びることはなく寿命は長めですが、弦アースがとれないため場合によってはノイズが気になってしまうことも。
その際はノイズ処理など対策が必要です。
- サウンド
フラットワウンドのようにウォーム。
それでいてアタックはしっかりとあり、サスティーンもフラットワウンドに比べて長めと、イメージとは裏腹に比較的万能に使えます。
ミュートすることでよりアコースティックなトーンも表現が可能です。
- テンション
ハリがありながらも当たりは柔らかく、ブリッジよりでのピッキングもやりやすい。
GHS Flea Signature Bass Boomers
最後はRed Hot Chili Peppersのベーシスト Flea氏のシグネイチャー弦。
BOOMERSを基に、E弦(4弦)をステンレススティールとニッケルを組み合わせたカスタム仕様にしています。
- サウンド
明るく、低音にコシがありパワフルなトーン。
低音がしっかり出てくれるので、小編成でもアンサンブルに厚みを出したい人におすすめ。
ステンレススティールとニッケルを組み合わせたE弦はパワーと鋭さを両立しており、スラップなどにバッチリハマります。
- テンション
テンションはやや強め。
その分反応がよく、多少のダウンニューニングでは音の芯がぼやけません。
ベース、ドラム、アクセサリー担当:前田
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