そして個人的に姿を見かける度に結局こいつはどっちなんだろうと考えさせられるペダルがあります。その者の名は「ビッグマフ」。皆様も一度は考えたことはないでしょうか?あるところではディストーション。あるところではファズ。どうしてビッグマフはこんな困惑させる存在になったのでしょうか?
【ターニングポイントはここでは?】
ビッグマフはアメリカのElectro-Harmonix社のファズとしてこの世に誕生します。始まりはちゃんとファズだったんですね。しかしエレハモを揺るがす大事件が1984年に発生します。なんと会社が倒産してしまうんです。
ここでエレハモは終焉を迎える・・・というわけではなく、エレハモの創始者マイク・マシューズ氏(エレハモの電池のパッケージでポースをとられている方です)はめげませんでした。なんとロシアに拠点を移し、SOVTEKという会社を新しく立ち上げて再度ビッグマフを製作します。これがロシアンマフの始まりです。
この頃のモデルはローやローミッドに特徴のある轟音が特徴的で、今までのようなピーキーな要素が減っていきます。この辺りでファズよりもディストーションの風味に変わっていきます。
そして2000年代に入り、エレハモは再びアメリカに舞い戻るのですが、ここでややこしくなったポイントがあったと思っています。それはビッグマフの復刻版の発売です。
見た目は線が細く高音域が強かった第3期のビッグマフと一緒なのですが、サウンドも再現というわけではなく、音は太くピーキーな要素な控え目でした。恐らくはその時のシーンに合わせてチューンナップされた結果だと思うのですが、ファズの名機として名を知らしめた時期のモデルとデザインが一緒だったことで、当時を知る人と知らない人でイメージがごっちゃになったのではないか・・・と思いました。
【やっぱり仕分けは難しい】
以上軽く歴史に触れつつ、個人的な考察を述べただけになりましたが、いかがでしたでしょうか。元から音の振り幅は広いのできっぱりと仕分けが難しいのは事実ですが、時期によって質感はガラッと変わるので機会があれば並べてお試しください。それにしても倒産していたのは驚きですね。
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