パワフルな音色と高い耐久性を備えたチップレススティックとは 

ドラムスティックのほとんどは先に向かってくびれており先端にチップを備えています。
このチップの大きさや形で音量や音色、リバウンド感覚なども変わってきます。

しかし中には、写真のLOS CABOS Shotgunsのようにチップがないチップレススティックというものも存在しており、同じくチップレスのPROMARK TXRKWロックノッカーは、惜しくも2023年2月14日に51歳という若さでこの世を去ってしまった恒岡 章氏がHi-STANDARD時代に使用し人気となりました。

今回はそんな変わり種のチップレススティックの特徴をご紹介していきます。

なんたって大音量

まるで太鼓のバチのような見た目から想像できる通りパワーが凄まじく単純に音量が大きくなります。
スネアやタム類はコンプをかけたように太く安定した出音になり、一般的なスティックに比べピッチ感が低くなります。

全体的に前に出るインパクトのあるサウンドで、ラウドでヘヴィなプレイにはチップレススティックはピッタリです。

ですがパワーがある分、ドラムヘッドやシンバルへのダメージも大きいため力いっぱい振り回すのはNG。
自前のものらな問題ないが、ライブハウスやリハーサルスタジオの貸し機材を痛めてしまうと良くないので、手を出すのは基礎がしっかりしてからにしましょう。

耐久性抜群

チップレススティックは当たり前ですがテーパーしているショルダー部分もないため、シンバルで多少削れたとしても通常のスティックより太いくらいで折れることは珍しいのではないでしょうか。

このため音色の面だけではなく、ハードなドラマーにオススメです。

もちろんデメリットのあり

音が大きくなり、折れにくいチップレススティックですがいいことばかりではなく、少数派なのには理由があります。

まずテーパーされていない分、一般的なスティックに比べ重心が先にあるため振り心地は非常に重たく、速く連続した演奏はある程度の筋力とテクニックがないとすぐに疲れてしまったり腕を痛めかねません。

またリバンドが乏しく、繊細なコントロールは難しい。
大きめの音量で安定してくれるため逆をいうと、小さな音量で表現力豊かな演奏には不向きなため、プレイスタイルやジャンルを問いますのでお世辞にも良いとはい使いやすいとは言えないのです。

とはいえ、チップレススティックにしか出せないトーンがあるのも事実。
ご紹介した以外にも、PearlやVATERなどからも発売されていますので、ラウドなプレイを求められているドラマーさんぜひ一度試してみてください。

ベース、ドラム、アクセサリ担当:前田

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