知る人ぞ知る懐かしアンプ紹介 Vol.5 

今回は非常に悩みました。
懐かしアンプのシリーズで書くのか、シリーズに入れず単体で記事とするのか・・・。
なぜなら「知る人ぞ知る」というよりは最早【銘機】に分類されるものだからでございます。
しかしながら、発売からすでに40年以上が経っていることもあり、世代によっては初見の方もいらっしゃるかと思い、こちらにて書かせていただくこととしました。

次の画像でモデルがわかる方はかなりお好きな方ですね(笑)でもわかる方もいらっしゃるかと。
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オペアンプは「CA1458E/RCA427」搭載しております。

そのアンプは・・・
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【Marshall Lead12/5005】
でございます。

小型コンボ、トランジスタアンプを語る上で避けては通れないと言っても過言ではないでしょうか。
真空管を搭載していないのにJCM800の音が出るとの評判が立ち、自宅でもあの音がと騒然としたと聞いております。
中古市場でも未だに高値で取引がされており人気が衰えないモデルの一つでございます。

それでは、早速振り返ってまいりましょう。
現在のシリアル形態と違い、年式が特定できる時代のシリアルナンバーとなっております。
シリアルは「S23958」S始まりです。
1969年からシリアルナンバーにアルファベット表記を用いてい年代を示していたと言われており、1969途中からと1970年までが「A」を割り当てており、そこから1年毎にアルファベットは進んでいき・・・[S-1984年]となります。
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画像のシールに「CC 6-9-84」との記載。ここからも1984年製造が裏付けできるでしょうか。
製造開始に関しては諸説あるようですが、現在までに1982年製造のシリアルのものは確認されているとか。
1981年にも作られていたという証言があるとかで、はっきりはしない様子でございます。
これぐらいの年代の商品はこういう曖昧な感じも「あるある」だったりしますね。

日本での販売開始に関しては、1985年のカタログに掲載されていたという情報がございました。
販売額は「49,000円(当時)」。
このサイズで考えますと、それなりの価格でしょうか。
しかしながら、当時は現代にくらべるとアンプは高価な商品という風潮もあったので(←私だけでしょうか???)、話題の新製品ということであれば妥当な価格設定なのかもしれません。

時代の流れ的には、自宅にもマイアンプを、自宅でもより良い音をとなっていた背景も手伝って、個人レベルでも扱いやすいトランジスタでいい音が出せるものが求められていたところにも「ばっちりハマった」というところでしょうか。
リトルJCM800と言われ、Marshallを代表する人気モデルJCM800のサウンドが再現できると最大限の賛辞で表現されたこともあるぐらい、評判・注目度ともに高いモデルとなりました。

初期モノ/後期モノなどがあるのですが、個人的にはどちらも往年のMarshallサウンドで平たく言うと「良い音」だと思いました。
やはり年数が経過してまいりましたので、出物も少なくなってまいりまして相場も上がってきている印象でございます。

気になる方は、見かけたときに購入を検討するというスピード感は必要になるかと思われます。
レストアベースとしても人気が高いですので、訳あり/ジャンク品でもそれなりの価格というのもこのモデルの特性かもしれません。

現在、当店では訳あり品が1点だけございます。
WEBに掲載してしまうと足が早い商品ですので、早めのご検討をいただけると幸いです。

それでは、最後となりますが、当個体が製造された1984年の世相だけご紹介させていただければと存じます。

1984年(昭和59年)、今から38年前となります。

・年間ヒット曲(邦楽)
1 もしも明日が…。/わらべ
2 ワインレッドの心 /安全地帯
3 Rock’n Rouge /松田聖子
4 涙のリクエスト / チェッカーズ
5 哀しくてジェラシー /チェッカーズ

となっておりました。
アイドル全盛、トップ10に演歌が食い込んでくる時代でございました。

・年間ヒット曲(洋楽)
1 I Just Called to Say I Love You / Stevie Wonder
2 Careless Whisper / George Michael
3 When Doves Cry / Prince
4 Do They Know It’s Christmas? / Band Aid
5 What’s Love Got to Do With It? / Tina Turner

洋楽は良質なメロディーやポップなサウンドが受けていた印象でしょうか。
こちらも日本同様アイドル的な要素もポイントとなっていた時代と言えるかもしれません。

・デビューアーティスト
REBECCA、BARBEE BOYS、TM NET WORK、吉川晃司、 一世風靡セピア、爆風スランプなどなど

今も一線で活躍する方や、一時代を作ったバンド、アイドルからバンドブームへの流れの最中という印象ですね。
流行の変革期というところでしょうか。
これ以降はバンドブームへとなり、楽器・バンド人口が爆発的に増えてコンボアンプの需要が非常に増えたのだろうなと想像されます。
時代にもマッチしたのもここまでの人気となった一因でしょうか。

そういえば、実家に置きっぱなしだったかも・・・と思われた方は、それなりのお値段となるかと思いますので、是非当店までご連絡をいただけますと幸いにございます。

お電話、LINEなどでもお見積りをしておりますので、お気軽にご連絡下さい。

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