【『まさにVOODOO』個性的ながら懐も広いベース用歪み】 

ギタリストだけでなく、ベーシストも歪みの沼にはハマるもの。
「ボトムは削らずに倍音を上乗せしたい」
「低音は捨ててゴリゴリにエッジを効かせたい」

バンドを支えるだけでなく、ベーシストに様々なプレイが許容されている現代において、「どこまで我を出すか」はけっこう難しい問題のように勝手に感じています。

買取させていただくお品を検品する際に何か良いペダルはないか(密かに)探る今日この頃ですが、数多ある歪みの中からおすすめのモデルをピックアップ。今回はRoger Mayer Voodoo Bass(写真の個体はNew Voodoo Bass)です。

Voodoo Bass 写真

Voodoo Bassというと亀田誠治氏を思い浮かぶ方も多いと思います。日本を代表するベーシスト/プロデューサーである氏の代名詞ともいえるのがこのペダルです(数年前にコラボモデルが発売されたのも記憶に新しいですね)。

このVoodoo Bassは独特のブリブリ感が魅力です。昨今の洗練された歪みに慣れている方は最初戸惑うかもしれませんが、ゲインの変化の幅は非常に広いです。

DRIVEは0の時点で若干の歪みが加えられ、進めば進むほど荒々しくうねります。フルテンまでいけば強烈なファズテイストまで変化します。もう1つの特徴であるFATNESSコントロールを調整することで高音域を削って低音を強調することが可能です。セッティングによって、まろやかなでブルージーなクランチ~もはやギターのようなエッジの効いたトーンも生み出せます。

この2コントロールの反応は個性的ではありますが、どちらも効きの幅が広いので、自分が心地良いポイント、アンサンブルで存在感を出せるポイント、そのバランスを探し出す面白さもあります。一度使い方を決めきれば強力に存在感を発揮してくれるのがVoodoo Bassの個人的な印象です。

オーソドックスに使いたいプレイヤー~曲中にカオスを作り出したいプレイヤーまで、様々なニーズに応える懐の広さ。まだ試したことがないという方はぜひ1度は触ってみてください。蛇足ですがブードゥーというネーミングは本当にぴったりです。

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