今更聞けない(かもしれない)あの端子 

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今年度に入りまして、もうすぐ3ヶ月が過ぎようとしております。
世間的にも徐々に通常運転に戻りつつあるのか、春先から新たに楽器を始められた方や、進学を機に音楽活動をより本格的にされる方などが増えられたように思います。
いろいろな機材を試れたり、使い方を調べられたりとステップアップを図ろうとされているお客様のご来店がこの3ヶ月ほどは目立ったように感じられました。

そんな中で、特に最近多くなっているのが、「SEND/RETURN」に対するお問合せかもしれません。
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ご試奏に際しましても、「SEND/RETURNに繋いでください」
というご依頼が増えてきました。

しかしながら、「SEND/RETURNって何?」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
何度も色んなところで紹介されている事ではありますが、せっかくなので順を追ってお話させていただければと思います。

<SEND/RETURNとは>
「言葉の通りです。」と説明すると酷く乱暴なのですが、本当に上手く言ったワードチョイスだなと思います。

「送る/戻る」
正にその通りなのですが・・・・、その前にアンプの構造をご説明しなくてはならないでしょうか。

アンプは大雑把にパワーアンプとプリアンプで構成されております。
楽器から入力された信号の音をスピーカーなどで鳴らすために増幅する機構がパワーアンプ部です。
入力されたサウンドの音色を調整するのがプリアンプ部となります。

これだけで使うことも十分なのですが、別々で使うこともできれば新たな可能性が広がるかもしれない・・・。
そういった機能がSEND/RETURNとなります。

楽器→アンプ→スピーカー

もっと細かく分けていきますと、

楽器→プリアンプ→パワーアンプ→スピーカー

ここにSEND/RETURNを加えますと

楽器→プリアンプ→SEND/RETURN→パワーアンプ→スピーカー

となるのです。

プリアンプから出た音を外に送って、何かを通して戻すことができる。

楽器→プリアンプ1→プリアンプ2→パワーアンプ→スピーカー

という考え方もできます。
しかし、その様な扱い方をされる方は実際は少ないでしょうか。

プリアンプで歪のベースを作って、空間系を繋ぎたい方や、このアンプのスピーカーの音は好きだけども、プリアンプの音が好きではない場合に、外からプリアンプ的要素を付けられるというような形で使われる方が多いように思います。

昔から言われているのは・・・先輩がMarshall使うから、歪まないアンプしか使えないので好きなプリアンプで音を補正するというようなことでしょうか。

また、昨今のように各自で大きなボードなどのシステムを組んでおられる方や、上質なアンプモデリングタイプのエフェクターをお使いになられたい方は、アンプのプリアンプ自身が邪魔になったりと多様化してきているなと思います。

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アンプのインプットに入力されない方も本当に増えたと思います。
このあたりは一昔前では考えられない事かもしれません。

さて、最後に意外と多い質問を紹介して締めくくりとしたいと思います。
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「PREAMP OUT/POWERAMP IN」ってなんですか?
という質問なのですが、これも「SEND/RETURN」のことです。

PREAMP OUT → SEND
POWERAMP IN → RETURN

意外と迷われている方が多いようなので参考となれば幸いです。

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