ピアノについている3本のペダルって何が違うの? 

今朝は早起きの子供(1歳)がなぜか顔に座ってきたので、5:20に起こされました。
起こされ方はハードでしたが、おかげで5:46を祈りながら迎えることができました。
神戸に所在する楽器店に勤める身として、日々の業務を大切に、そして前向きに取り組んでいきたいと改めて感じた朝でした。

さて、ここからは豆知識の本題に入らせていただきます!

「ピアノについている3本のペダルって何が違うの?」

これは、お正月に実家に帰った際に、ピアノを習い始めた母から言われた質問です。
確かに。
右のペダルはよく使うけど、真ん中と左はなかなか使うことが少ないので、よほど興味が沸かないとなんとなーくでやり過ごしてしまいますよね。

余談ですが、先日、子供に「なんでバナナの皮は黒くなるん?」と聞かれて、どういう原理で黒くなるかまでは調べたこともなかったので、即座にきちんと説明できなかったのと似ています^^
(ちなみにバナナは熱帯の植物なので、13度以下だと皮の細胞が壊れて、ポリフェノールが生成されるから黒くなるのだそうです。母ちゃん、「どんどん腐っていってんちゃうー?」とか返事してごめんなぁ><)

話はピアノに戻しまして、3本のペダルについてまとめたいと思います!
(申し訳ありませんが、Qsicで生ピアノの取り扱いはございませんので、予めご了承ください。)

右のペダルは「ダンパーペダル」

以前、豆知識でも取り上げた「ダンパーペダル」。(詳しくはこちらの過去記事をどうぞ!)
シンセサイザーや電子楽器では「サステインペダル」とも呼ばれます。

そもそも「ダンパー」とは、ピアノの弦の振動を止める装置で、鍵盤を戻した時(指を離した時)にダンパーのフェルトが弦を押さえ、弦振動を止めます。すなわち音が止まります。

ダンパーペダルを踏むと、すべての弦からダンパーが離れ、鍵盤を戻してもダンパーが戻りませんので、弦は振動を続け、音が止まらないようになります。
つまり、ダンパーペダルを踏んでいる状態で弾いた音はすべて、鍵盤を戻しても止まらずに伸び続けます。

このペダルを利用することで、なめらかな表現、迫力ある表現が可能となります。
ただ多用すれば良いペダルではなく、ペダリングの技術が求められる、実は奥の深いペダルです。

真ん中のペダルは「マフラーペダル」or「ソステヌートペダル」

真ん中のペダルはモデルにより異なるペダルが搭載されています。

「マフラーペダル」
このペダルは左下に空洞があり(Lを反転した形)、踏んで左にスライドすることで、ペダルが踏まれたままとなり、弱音状態となります。

弦とハンマーの間に、薄いフェルトが挟まれることにより、音量を減少させます。
多少演奏がしづらくなりますが、音量がかなり軽減されるため、夜間の練習などに使われる方が多いかと思います。

「ソステヌートペダル」
上述の「ダンパーペダル」はすべての音が伸びるのですが、こちらは伸ばしたい音だけを伸ばすためのペダルです。
伸ばしたい音を弾いてすぐにこのペダルを踏み続けると、その音だけが伸び続けて、後は通常通り演奏が可能です。
(イメージとしては、ループマシンで先にベース音を弾いて、ずっと鳴らし続けられる感じでしょうか。あ、でも自動で鳴り続けるのでちょっと違うのかな?)
このペダルを使用する楽曲は少ないので、使われたことのない方のほうが多いかもしれません。

左のペダルは「ソフトペダル」

このペダルを踏むと音を弱くすることができます。
アップライトピアノではハンマー全体が前に出て弦に近づき、打弦距離を短くすることで音が弱くなります。
グランドピアノではガタッと鍵盤とハンマーアクション全体が右に移動し、打弦を3本から2本に減らすことで音を弱めます。

こちらは周囲への配慮で音を小さくする意図ではなく、楽曲の指示や曲中のニュアンスを変えるために使用します。

注意点としては他のペダルと違い、ペダルを踏んだ時に弾いていた鍵盤の音に効果がかかりませんので、ソフトペダルの音色が欲しい場合は踏んでから演奏する必要があります。
ペダリングの技術やその楽曲への深い解釈が求められるペダルです。

以上、3本のペダルについてまとめてみました。
動画サイトなどでは各ペダルを使用した楽曲も見られるようですので、比較してみるのも楽しいかと思います♪

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