【2大国内メーカーが手を組んで作り上げた珠玉の逸品の実力とは!?】 

 

2019年に発表され、世界で話題沸騰となった「Ibanez TSV808」。

当初初夏に発売予定とされていながら、ブラスケースの生産難易度が高く、年末まで延期したという点も記憶に新しい製品ですが、世界で限定2,000台/現時点では再販の予定なしということで、入手が難しいペダルの1つにもなりました。

あのIbanezとVEMURAMがタッグを組み、同社の人気シリーズであるTS808とJan Rayの良さを詰め込んだとされていますが果たして・・・と思っていたところ、この度当店でも入荷しましたので、改めてその実力・印象をレビューしてみたいと思います。(現在Jan Rayの在庫はありませんでしたが、TS-808のリイシューモデルがあったのでそちらとも比べてみました。)

ここにJan Rayがいれば・・・

サウンドについて

まずは出力ですがかなり強めです。12時時点でもパワフルなので、接続するギターやアンプによっては少し抑えめでも良い印象でした。比較したTS-808と一緒のセッティングだと比べ物にならないほどに爆音だったので最初はびっくりしました。(これは比較してみるTS808自体でも個体差がでるとは思いますが・・・)

DRIVEとTONEは12時設定にして、”軽くピッキングしてみた”時の印象としては、良い意味でTS808とTSV808で大きな違いが感じられませんでした。

ここでVEMURAM色が多めに入ってしまうとTS808を求めている方は「ちょっと違う・・・?」となってしまうかもしれませんが、プレイヤーのタッチやセッティングによってどちらのキャラも出し引きできるバランスの良さが非常に秀逸だと感じました。

入力に対する反応

先程”軽くピッキングしてみた”とわざわざ強調してみましたが、ここはVEMURAM社とタッグを組んだ最大の特徴かと思います。特に強弱をつけた時のクリーントーン~オーバードライブへのレスポンス力、音の透明感がTS808よりも優れていると感じました。TS808だと若干DRIVEのザラつきが残りますが、TSV808ではそのザラつきがほとんどない印象でした。

DRIVE、TONEの可変具合

ここはTS808よりもVEMURAMよりな可変具合で、かなり幅広く変化してくれます。ただ、DRIVEをガンガン上げてもTS808らしさが破綻することなく、逆にTONE・DRIVEを下げてもJan Rayらしい音圧が薄くなりすぎることもないので、シンプルに進化された印象を受けました。

実際に触ってみて

TS808/Jan Ray、両方ともに歪みの名機として世界的に評価されている製品ですが、TSV808はどちらのキャラクター色が強いということもなく、両機に対するリスペクトが存分に感じられる点も個人的には魅力でした。

本機にはSaturationやBassのトリムコントロール、内部に4種類のクリッピングダイオードを切り替えるDIPスイッチも搭載されています。今回は触らずでしたので、これを組み合わせればさらに世界が広がること間違いなしな1台です。

現在かなり高値が付いているお品でもあるので、中々手が出しづらいペダルではありますが、両機のファンどちらの琴線にも触れる逸品ですので、ぜひ一度手に取ってみてください!

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