全く楽器と関係のない事柄ではございますが、最近非常に納得のいく話を聞いて
「なるほど!!」
と思った事がございました。
それは何かと申しますと、生き物の進化の話でございます。
海に生きる生物の進化の過程をまとめた映像作品を見ていたのですが、素人の自分が聞いてもすごく理解できる説明がございました。
海洋生物を説明する際、
「〇〇類最大の・・・」
とか
「〇〇類最強の・・・」
といった表現が時折使われ、
「えっ?そうなん??」
と思うことがあったのですが、その疑問を予想していたかのように入った説明が非常に秀逸でございました。
サメは魚類、イルカやクジラは哺乳類。
というのは多くの人にとって常識かと存じます。
その違いは何?
となりますと、卵を産む、子供を産むなど色々とあるのでしょうが、もっと決定的なものがあるそうです。
それは・・・「骨格」。
骨格を紐解きますと、明らかに進化のルーツが違うとのこと。
魚類に分類されるサメは、ヒレを横に動かして泳ぐそうです。
哺乳類に分類されるイルカやクジラは、水泳でいうバタフライのように尾びれを縦に動かして泳ぐそうです。
「ふーん」
という話なのですが、これに骨格の作りを合わせて考えると全ての事が一本に繋がるそうです。
サメなどは魚類として海で進化を続けたので、魚の骨格。
では、海に住んでいるのに哺乳類の一見、魚に見えるクジラなどは???
彼らは、陸に住む動物がルーツであり、生存競争の中で海に進出していった生き物の進化の姿なので、骨格が哺乳類に由来しているそうです。
哺乳類なので、背骨が横向きにあり、動きが縦向き。
哺乳類の骨格なので、卵ではなく子供の状態で出産する(できる)。
ただ、環境に合わせて進化したので魚のようなヒレをもつ姿となり、違いがわかりにくくなっているだけ。
これを聞いた時
「あぁ!!なるほどね!」
と思いました。
今となっては、どう見ても魚の方に近いのになんで哺乳類なんだろうと漠然と思っていた長年の疑問が、ルーツを知ることにより解消された瞬間でした。
この話を聞いたときに、思い出したのがFender BASSMAN。
もうこのあたりは職業病に近い所でしょうが・・・本来ベース用に作られたアンプでありながらそのサウンドからギタリストに支持され、今ではギターアンプと思っている人もいるぐらいです。
そんなBASSMANですが、それこそ進化のルーツといいましょうか、ベースアンプとして作られたという形跡があるなぁと。
例えば、GAINが付いていなかったり、REVERBがついていなかったり。
本来ベースアンプは「歪まない」ことを目的として作られています。
これは正にギターアンプとは正反対で大きな入力があっても耐えきれるように設計されております。
そのクリーンさがギタリストに受けた部分でもあるのがまた不思議な所です。
ベースアンプとして誕生し、プレイヤーがギターアンプとして使い始めるという「使い方の進化の過程」があったからと今の認識があると言えるかもしれません。
また、以前弊社のブログでも書かせていただいた
「どうしてジャズコのディストーションは、単体で使いづらいのか。 」
も、使い方の進化があっての結果(ルーツ)なのかもしれません。
「なんでこんなん付いてるんやろ?」
という疑問があった場合、遡ると進化の過程やルーツを知るきっかけとなるかもしれません。
こういった角度からいろいろなものを見るのも楽しいかもしれませんね。
お気軽にコメントしてください。