中古楽器店に勤務しておりますと、噂には聞いたことがあるけれど・・・という逸品を実際に手に取ることができる時がございます。例えば、今回ご紹介させていただく
「Maxon/GX30」
もそんな稀少なアイテムの1つと言えるのではないでしょうか。
かれこれ40年近く経過した商品でございますので、もう知らない人が多くなっていてもなんら不思議は無いのかもしれません。
このアンプがカタログに掲載されたのは、1982年。
しかし、この商品の取扱説明書には1981年の文字が。
色々と調べてみたのですが、この時期のMAXONのカタログは2年毎にしか発表されていなかったので、商品開発されたのが1981年でカタログが発刊されたのが1982年というのが事実に近いところでしょうか。(あくまで想像の域を出ませんが)
当時の定価で38000円。
それなりに高級な価格設定だったのではないかと想像いたします。
こちらのアンプには「OVERDRIVEモード」が搭載されているのですが、そこにエフェクターの名機「チューブスクリーマー」と同じオペアンプが使われていると語り継がれてきました。
以前、
「このアンプのOVERDRIVEモード部分を取り出して制作されたのがチューブスクリーマーだ」
と聞いたことがあったのですが、チューブスクリーマーが発表された時期は1979年。
アンプの方が後に発売されているのでこの説は当てはまらないのではないかと思ったり・・・。
それはさておき、せっかく実物があるということで、オペアンプを確認してみましたところ・・・
JRC4558Dがしっかり搭載されておりました。
気になるサウンドですが、TSの音がアンプから出てる印象を確かに受けます。
今となってはなかなか出会うことも少なくなってしまったモデルかとは存じますが、見かけることがあれば一度お試しになられることをオススメいたします!
この年代の日本製機材はギターなどと違い、ジャパンビンテージと言われることもなく、冷遇されてきた印象も正直ございますが、故障の無いものはしっかり買い取らせていただくので、ぜひ捨てる前に一度お見積りに出して欲しいと節に願う次第でございます。
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