TUBEMANと言えば、モダンハイゲインで名高いアンプブランド、Hughes&Kettnerのプリアンプ。
発売は1998年で、真空管の内部実装により迫力あるケトナーサウンドが足元で手に入ることで人気を誇ります。
そんなTUBEMANにいくつかのバージョンが存在することをご存じですか?
登場した当初からTUBEMANを知っている方はご存じかと思いますが、現行のモデルしか見たことない方には初耳なのではないでしょうか。
では今回はTUBEMANのバージョンやその違いについてご紹介いたします。
TUBEMAN(無印)
まずは「TUBEMAN(無印)」をご紹介いたします。
現行のTUBEMANのモデル名は「TUBEMAN II」。
つまり2作目で、2002年ごろにマイナーチェンジがおこなわれたモデルなんです。
すると当然”I”である「TUBEMAN(無印)」が存在するわけですね。
ひとまず外観を見ていきましょう。
こちらの画像が無印モデルになります。
え・・・?”II”と一緒やん?
そうなんです。
ぱっと見た外観は全くと言っていいほど同じなんです。
そのため”II”と勘違いして無印を使用しているプレイヤーがいてもおかしくありません。
では”II”と無印では何が違うのか。
答えは本体真ん中にある、真空管を覗ける窓にあります。
無印はこの窓のロゴが光らないのです。
“II”はこの部分が青く光りますね。
ロゴが光れば”II”。
光らなければ無印です。
では機能や仕様、音に関して違いはあるのか。
答えはNO。
機能や仕様に関しては全く同じで、音も同じと言われております。
ロゴが光る以外に違いは無いと言えるでしょう。
前期と後期
さらに無印には前期と後期の個体が存在します。
先ほど紹介した画像の個体が後期で、以下の画像が前期の個体になります。
こちらは少しだけ外観に違いがございますね。
お分かりいただけるように、表面全体にキラキラした鱗のような模様が前期にはありません。
こちらもロゴは光りませんので、”II”と比べて少し無骨な印象を受けます。
ちなみに、無印の前期でも機能や仕様などは”II”と変わりません。
外観だけのマイナーチェンジですね。
伝説の最初期
また、上記の3個体よりもさらに旧型である、激レアな最初期モデルが存在します。
(過去に当店でも買取をさせていただいたことがあるのですが、随分前であったため画像が用意できませんでした・・・。ご容赦ください。)
こちらは外観も機能も大きく異なります。
外観は全体的に黒色で、現行より横長です。
機能に関しては、まずチャンネル機能がなく、フットスイッチは1つしか搭載されておりません。
その代わりに、JAZZやROCKといったジャンルに合わせたモードを切り替えることができるといった、少々珍しい仕様です。
こちらのモデルが気になる方は、「TUBEMAN 初期」と調べてみてください。
現行品とは全く異なる外観に驚かれるかと思います。
現行仕様のTUBEMANシリーズと比べて希少性が高く、人気も高いため高額で取引されることも少なくありません。
実は、今回ご紹介したバージョンの違いはあまり有名な話ではありません。
最初に説明したように、旧型の存在を知らなかった方も少なくないかと存じます。
というのも、「どの個体もあまり変わらないから」という理由でそこまで話題にならなかったためではないでしょうか。
現在の市場で出回っているTUBEMANはほとんど”II”であるため、認知される機会も少ないのでしょう。
またその認知度の低さから、最初期モデルを除けば、個体による中古の価格相場の違いはほとんどないこともシリーズの特徴です。
今回は身近にあるモデルの豆知識でした。
もし中古で買ったTUBEMANをお持ちであれば、ぜひどの個体か確認してみてください。
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