『用途に合えば効果は抜群!』エントリークラスのエフェクターをレビューしてみた~JOYO JF-36編~ 

最近ではハイエンド、ハイクオリティな機材(エフェクター)の台頭が目立ちますが、技術の進歩と共に比較的リーズナブルな製品のクオリティもどんどん上がってきています。「安すぎるのは使えない…」という時代ではなくなり、用途に合えばかなり使えるエフェクターも多いんです。

今回は、当店で在庫しているエントリークラスのエフェクターをレビューしてみました。「安すぎてちょっと不安…」と足踏みされている方に、少しでも参考になれば幸いです!

本日ご紹介するのは「JOYO JF-36 SWEET BABY OVERDRIVE」。

ノブの配置、コントロール、モデル名など、あの有名な歪みを彷彿とさせますが、クリアでローゲイン、ピッキングに対するレスポンスの良さ、音のキャラクターも似ている説明がよくされています。実際のところはどうでしょうか?

実際のサウンドは如何に?

基本的なゲインの幅は確かに広くはありません。DRIVEを12時ぐらいまで徐々に歪みが増していって、12時以降はやや荒さが増すといった印象でした。普通のエフェクターであればTONEにあたる部分を、このエフェクターではFOCUSが担っているのですが、これは左に振り切るとこもって、右に振り切るとキラッとするよくあるTONEとは違い、中高音域をコントロールするノブになります。ローゲインではありますが、DRIVEとこのFOCUSの調節具合で、ブーミーなドライブサウンドも作れるので、クランチ~ソフトなオーバードライブが欲しい人からすると、十分なゲインとサウンドメイクの幅を持ち合わせていると思います。

ピッキングに対するレスポンスですが、DRIVEが12時ぐらいまではピッキングでクリーントーンを表現できましたが、15時ぐらいまで進むと弱く弾いてもしっかり歪みます。正直ここができてしまうと本当に「ハイエンドの意味は…」となるので、逆に安心しました。クリーン~クランチセッティング上の表現力は優れていると思います。

低音部分の調整ができず、基本がクリアなトーンなので、あまりアンプ側のTREBLEを上げてしまったり、ギター側がトレブリーな場合は、少しエッジが立ちすぎてしまうかもしれません。レスポールやストラトのフロント・センターと組み合わせた時に、上手くバランスがとれて気持ち良く鳴ってくれました。特にバッキングやコードを弾いた時の分離感は非常に心地良かったです。

こんな使い方もあり

FOCUS、DRIVEをゼロにして、VOLUMEをフルテンにします。すると原音はほぼ変わらずに、ボリュームだけがグッと上がってくれます。本体自体の癖が少ないので、クリーンブースターのような使い方もできるんです。
音域自体も全体的に持ち上がっている印象なので、常時オンにしてプリアンプとして使うのも面白いかもしれません。

リーズナブルを侮るなかれ

以上がJOYO JF-36 SWEET BABY OVERDRIVEの個人的なレビューとなります。「これ1台あればオールジャンルいける!」というタイプではありませんが、「普段深く歪ませないけど、完全なクリーンだと心許ない…」「メインの歪みの音は変えずにもうちょっと持ち上げたい(歪みもちょっと足せればより良い)」というプレイヤーにはぜひおすすめです。もちろん、初めてのオーバードライブをお探しの方にもぴったりですよ。

ハイエンドで揃えるっていうのも気持ち良いですが、ピンポイントでこういったコスパの高いモデルを使うと玄人感がでて面白そう…とふと感じました。ぜひ次回もお楽しみに!

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