【『邦楽VS洋楽』海外には馴染みのない邦楽の重要なポイントとは?】 

日本で扱われている音楽をざっくり分けると、「邦楽」「洋楽」という呼ばれ方をします。皆様も音楽仲間と話している時に感じる事があると思うのですが、邦楽も洋楽も大好き!という人はあまり多くありません。

「邦楽は好きだけど、洋楽はそんなに聴かない」
「洋楽ばかりで、日本の曲はあんまり…」
といったように、どちらかに極端に寄る事が多い印象を受けます。(自分もどちらかというと邦楽メインです)

曲調や展開で見ると似たような曲もたくさんある(もう何億も曲が出尽くした後なのでもう仕方がない事…批判じゃないですよ!)中、曲のジャンルが被っていても何か受け付けない…という方もいるのではないでしょうか。 何故このような事が起こるのかを考えた時、色々な理由はあると思いますが、その1つとして、邦楽における重要な要素が関係しているのではと思います。それは「サビ」の存在です。

サビとは

「日本風の歌謡曲ないしはポップ・ミュージック(J-POP)などの大衆音楽における楽曲の聞かせどころのこと」 – wikipediaより抜粋 という解釈がされています。「日本風の…」という記載があるように、サビは日本独特の手法なんです。洋楽にも「コーラス」や「ブリッジ」という言葉はありますが、明確に「サビ」を表す表現はありません。

そもそも日本によくある「Aメロ-Bメロ-サビ」という展開はせず、言うなれば「Aメロ-サビ(ヴァース-コーラスという言い方もされます)」で構成されている事が多く、そのサビもAメロの流れを組んだものという事が多く存在します。 邦楽は盛り上がる部分を「サビ」として意図的に作られていますが、洋楽にはそのような文化はありません。その為、特に日本人には、分かりやすい盛り上がりがない事が多い洋楽を「好きになれない」という人も多いのではないかと思います。

ちなみに由来は

実はこの「サビ」の由来は明確にされていません。有力とされている説はというと…

・松尾芭蕉の俳句説
松尾芭蕉が俳句の一番美しい部分を「寂(さび」と呼び、それが現代まで続いているという説。俳句なので、現代の一番盛り上がる部分とはニュアンスが違うと思いますが、古き良き文化が形を変えながら脈々と受け継がれていると考えると、非常に趣がありますね。

・ワサビ説
寿司のワサビは鼻にツンときて表情に変化を与えることから、曲の表情が変わり、盛り上がる部分をサビと呼んだという説。「サビが効いている」という言葉もあるので、ない話ではないと思うのですが、個人的には俳句の方が趣があって良いなと思ったり…。

などがあります。上で挙げたように明確な由来は分かっていないですが、いつか解明されてほしいですね。

邦楽が海外でウケないのは

Youtubeなどの動画サービスが盛んになっている今、邦楽のアーティストが海外の人から評価される事も増えてきましたが、爆発的にチャートを賑わすような事にはなりません。

単純な英語力の問題、サウンドが軽い、などの問題も聞かれますが、洋楽と比べて展開を多くする邦楽は曲に対して「ノリづらく、聞きづらい」という印象を与えてしまうのかな…と感じました。その分洋楽はイントロからグッと惹き込まれて、一定の熱が最後まで続く事が多い印象を受けます。

DNAレベルで根付いている事なので、流れが変わる事はほぼないと思いますが、邦楽好きの自分としては、邦楽が世界的に評価される日が来ないかなと淡い希望を抱いています。

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