様々な新製品が開発される中、ヴィンテージエフェクターの人気が衰える事はありません。
海外製はもちろん、日本製のエフェクターやギターなども同じで、当店でも、たくさんのお客様からお問い合わせ、ご購入いただいてきました。
今回は、ジミ・ヘンドリックス氏(以下ジミヘン)が使用していた事で有名であり、多数の復刻版・コピーモデルが発売されている「Uni-Vive」について。
このオリジナルモデルは日本人が作っていた事をご存知でしょうか?
●Uni-Vibeとは
実はUni-Vibeは、当時日本でフリーのエンジニアをしていた三枝文夫氏が回路を設計し、新映電気というメーカーが製造、アメリカのUnicord Corporationが販売という形をとっていました。
コーラスともビブラートとも言えない独特の浮遊感が特徴的で、ジミヘン氏が使用した事で一気に人気を獲得。販売していたメーカーはもう存在しておりませんが、Shin-eiのUni-vibeは今でも20万近くで取引されているほどです。
ちなみに設計者である三枝氏は当時使用されていた事は知らなかったそう。10年ほど経った後、ウッドストックの映画を見て「あ、なるほどこれは…」と感づいたという話があります。
ただいま当店ではオリジナルモデルの扱いはございませんが、当店の在庫にある「KORG Nuvibe」。こちらはなんと当時のエンジニアが監修を務めているモデルになります。
ジミヘンは残念ながらもうこの世にはいませんが、そのサウンドを担った人物が新たに手がけたモデルとなると、やはりファンにはたまらない代物ですよね。何よりあの歴史の中に日本人が大きく関わっていたという事が、なんとも感慨深いものを感じます。
●余談ですが…
楽器を始めた頃は安いマルチエフェクターを買って、「これどんな場面で使うねん・・・」「あ、意外と使えるかも」などと思いながら、色々試しながら楽しんでいたのを思い出します。
今は初めからクオリティの高い製品が揃っている反面、昔のような荒さを楽しむ機会が少なくなっているのかも、とふと感じました。
「そのモデルにしか出せない唯一無二のトーン」も実際にありますが、幼い頃に使っていたおもちゃを引っ張り出してくるような懐かしさも含めて、ヴィンテージエフェクターは今も色褪せないだろうと思います。
担当:廣瀬
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